【解説らしきもの】小路啓之「束縛愛」の最後の数字について
こんにちは。
小路啓之さんは本作で7作目になりますが、オチが分からなかったのは初めてなので、少し考えてみたいと思います。
後述しますが、個人的には「作者がそこまでちゃんと考えてない」説が一番有力だと思うので、正解がない(と思われる)中での、気楽な見解となります。
①ミオリの数字について
・最初の数字 → 0
・最後の数字 → 1
問題はこの1がユウゴに対するものか、くくるに対するものなのか、という事ですが
私はユウゴへの1でないかと思います。
まずタイトル通り、本作はミオリからユウゴへ向けた束縛"愛"の話ですし、数字が変わっていた場面で
「カゴの中の鳥が外に出た」「ココからワタシの束縛愛がはじまる」
とユウゴに対するモノローグが入り、1巻が終わっています。ただ望むものは対等な愛でなく、ペットとしての主従関係であったため、事情を知っているくくると結婚というオチになったのではないかと思います。
もしかしたら、子供を作れないユウゴに新たな主人を与えるために、くくると結婚という手段をとったのかも知れません(なかなか最低な考え方ですが、作者ならやりかねない)。
ミオリとくくるが両思いであった事実は、ミオリ本人からは確認がとれずに完結となってしまったため、ここの真実は迷宮入りとなっています。
②ユウゴの数字について
・最初の数字 → ♾ +1
・途中の数字 → 1
・最後の数字 → 2
まず最後の2という数字ですが、
ミオリとユウコであることは間違いないと思います。
くくるという線も捨てきれませんが、最終話のユウゴのユウコへ向ける笑顔が、そういうオチな気がします。親友という割にはくくるの扱いが雑でしたし、そこに絶対的な愛情はない気がします。
くくる側も「ユウコはボクにとって"も"大切な存在だ」と言っているので、ユウゴの2には納得している様子です。
問題は ♾ +1という数字です。
これは正直全く分からないです。ただくくるもユウゴも自分で確認した自身の数字が『複雑な数式』であったのに対して、見えるもの同士で確認しあうと1になっていました。
このことから自分の数字だけは抽象的な数列にしか見えてないという設定が出てくる訳ですが、それに関する設定ミスが ♾ に繋がるのではないかと考えています。
いろいろとここへの考察はあると思いますが、
・ユウゴの数字が ♾ + 1から1へ変わった瞬間の描写がない(家出前→転入後にしれっと変わっている)
・上記の家出期間中に、特に心動かされるような展開がなさそうである
ことから、私はそもそも ♾ に意味がない説を推します。 冒頭に書いた「作者がそこまで考えてない」説もここが理由になっています。
③くくるの数字について
最初の数字 → 0
最後の数字 → 1
最後の1ですが、これはミオリに向けられたものなのは間違いなさそうです。
数字が変化したのがユウゴに出会う前でしたし、ミオリにフラれる妄想で泣く、最後に結婚している、など、証拠は揃っている気がします。
では、なぜユウコが大切な数に入っていないのか、という問題ですが、別に数字に入れる存在ではなかったからではないかと思います。
皆さん忘れられると思いますが、そもそもこの数字は個人の価値観で、犬の散歩の回数であったり、作ったプラモデルの数であったり、「愛する人」に限ったものではないという事です。
物語の構成上、数字=愛する人みたいな空気になっていますが、この数字が本来意味するものは「大事にしているモノ」なので、全員バラバラで良いはずです。
くくるはもともと数字が0の変わった人間であり、同じ0の人間のミオリに惹かれるところから物語が始まりました。よって、頭上の数字が0で自身がシンパシーを感じた人間が最後の1を表しているのではないでしょうか。
この理屈であれば、数字が1になったくくるは、もう数字が増えることはないと言えます。
④そもそも数字の意味
ミオリの1は自分のペットの数
ユウゴの2は自分の主人の数
くくるの1は自分と同じく0である人間
と仮定することもできます。
最終ページの
「すぅーじのいちぃはー」「なぁーーにぃ?」の場面も、いかにも伏線回収っぽいですが、もしかしたら1には様々な捉え方がある=数字には大きな意味がないのが、最終的な作品のメッセージかも知れません。
いや、何度も言うけど、小路啓之さんはそこまでは考えてない気がします。
単純にコメディとして面白い作品でした。読んでいただき、ありがとうございました。
俺マン2020まとめ
こんにちは。
俺マン2020、今年は開催されるのか少し不安でしたが、無事に継続となって良かったです。ハッシュタグがないと呟けない指示待ち人間なので。
過去の3回の俺マンは、初回2017年の冒頭にまとめてあるので、そちらを見てください
俺マン2020:継続編
連載中のものです
1位 血と灰の女王(4年連続投票)
まあこれは推しなので。本来は12巻に収録されている展開で評価したいです。11巻時点でも盛り上がりエゲツないですが、これがまだ嵐の前の静けさでした。爆売れ寸前の作品だと勝手に思っています。
2位 チェンソーマン
これは今年に手を出した作品ですが、今年のチェンソーマンは凄かった。特に9巻は一冊を通して雰囲気作りがされていて、意識飛びそうになるほど最高でした。
3位 アンダーニンジャ(2年連続投票)
花沢健吾さんは僕にとってバイブル的な存在で、少年誌アンチな姿勢が特に尊敬できます。そんな先生が今回は内容思いっきりバトル漫画で、何してんだ最高だと思っていたら、「ジャンプみたいなことはやめろ」という、敵味方を一蹴するセリフでぶち上がりました。
4位 弱虫ペダル
マウンテンバイク編の年になったと思っていますが、その中に登場する新キャラ4人が、ロードレースの人間に負けないくらいに最高でした。特に吉丸雷音の勝ちへの執着、妹とのレースにかける情熱は、類を見ない美しさでした。
5位 スキップとローファー(2年連続投票)
4巻。文化祭編ですね。瞬間最大値で言うと、過去1番の候補に挙がる作品です。4巻はコマ割りというよりかは、その中の人物の表情の輝かしさが説明不能なほど素晴らしかった。めちゃくちゃ良い漫画です。
6位 アスペル・カノジョ
ずっと面白い漫画ですね。特に8巻の米子編は教科書に載せて良いレベルの内容でした。9巻からまた新たな不安要素が登場したので、どうやって乗り越えるのか、はたまた逃げる選択を取るのか、楽しみなところです。
7位 ワールドトリガー
過去最高の、これ以上にないほどの、「つまんないウソつくね」でした。ワートリのランク戦は全員が努力していて、その総量が他より多く、かつ状況と噛み合ったチームに軍配が上がるシステムです。負けたチームも、判断ひとつで勝てていた事実が、戦い後の救いになる。
8位 呪術廻戦
今年の呪術廻戦はキレていました。意外と展開がスローに見えなくもないのですが、アクションシーンが目紛しく進化しています。特に虎杖の屋内戦の場面が大好きです。相変わらず設定はボワボワしていて、勝利した理由聞いても?となる事が多いですが。
9位 ゴールデンカムイ
今年のゴールデンカムイは良かったです。21巻の衝撃展開に始まり、師匠との出会いを経て、キャラクター同士の掛け合いで幕を閉じる。意外な人物が死亡したり、洗脳済みのキャラがそうでなかったり、深みの増す内容が多かったです。本当に最後を除いて。
10位 死役所
死役所は淡々と秀逸なエピソードを積み重ねています。毎度「そこをいくのか」という環境の人間の苦しみと、彼らにしかない希望を描いています。15巻の同性愛を描いた「普通の恋人」は、決して周囲や読者の理解を求めた内容ではありませんが、心に来るものがありました。
11位 ブラックナイトパレード
「根底がギャグのミステリー」のはずでしたが、伏線回収がエグすぎて面白さに震え上がる作品です。ここ最近でバトルと恋愛とホラーも介入してきて手を付けられないのに、まだギャグを捨ててない。訳がわからない。ぶっ飛んでます。
12位 東独にいた
今年に手を出した作品です。めちゃくちゃ面白いと思います。政府側と革命側の組織が試行錯誤しながら相手を追い詰めていく内容ですが、人間離れしたアクションをどこか暗いトーンで描いていく様子が、ちょっとハンタの味がして好きです。売れるポテンシャルあると思うけどなあ。
13位 黒執事
これも今年に手を出した作品です。アクション、サスペンス、ミステリー、ギャグと、各パートごとに様々なジャンルに手を伸ばしていて、作者の描きたいように描けている印象です。28巻くらいに死ぬほどデカイ設定持ってきたので、30巻いま良いところだと思います。
14位 宝石の国
11巻ですね。いきなり話の終わりが見えてきた一冊でした。今のフォスまあ嫌いなので、他のキャラクターが活躍してるうちは読めてますが、今後どうなるかなあ。ボルツとかベニトとか、10冊溜めたキャラクターの本音が聞けたので、嬉しくなりました。
15位 ONE PIECE
ONE PIECEは79巻で止まっていましたが、今年になって5年ぶりに帰ってきました。めちゃくちゃ面白いですね。ひとつなぎの大秘宝とはなんなのか、ロジャーと時代を作った人物など、いよいよ核心に迫ってきた感じがします。個人的にカイドウ編は、最後に出した重要人物の動かし方しだいな気がするので、次巻が楽しみです。
16位 はしっこアンサンブル
5巻で出てきたヤバさ全開の新キャラが良かったです。著者は主にげんしけんしか知らない状態で読んでいますが、個性的なキャラクターが多かった前作から、更にズレた人物が多くて好きです。主人公が嫉妬心に囚われたり、意外とマイナスな個性が多く、それぞれの立ち回りを楽しく読めます。
17位 おおきく振りかぶって
去年発売の32巻がえらい衝撃展開で、その後の2冊ですか。34巻は特に野球以外(巡り巡って野球には繋がる)の要素が充実していて新鮮でした。基本的にそういうのほぼない作品なので、遅めですが個々の志がやっと出てくるのも、充電期間としてはベストの運びでないでしょうか。
18位 ゴールデンゴールド
今年のゴールデンゴールドはようやくマンネリからの脱出を果たしたと思っています。今まで話の方向を匂わせるだけで6冊使っていて、流石に飽き飽きしていましたが、7巻の最後で話の目的が見えてきた気がします。ここからラストまでまた大変そうですが、頑張って欲しい。
19位 ハクメイとミコチ
7巻がそんなにハマれなくて、去年は投票しませんでした。しかし今年は大当たり。キャラクターの日常の供給具合が絶妙で、少し離した視点の効果で、自分が作品に介入しているような気持ちになれます。ハクメイの新たな一面がここに来て見れるのは嬉しい。些細なことですけど。
20位 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(2年連続投票)
結構読み返しました。増えてきたキャラクター達が一堂に会する場を設けて、それぞれの相性やパワーバランスが見えてきた一冊ではないでしょうか。相変わらずなんでこんなに百合コメディを真剣に読んでしまうのか分かりませんが、考察が止まない作品です。絵文字の活躍具合がイマイチでした。
21位 スーパーベイビー
今年に手を出した作品です。ウシジマくんの結婚詐欺師?の犯人の話ではないですが、口が立つ、他人を支配することに特化したタイプの悪人に丸め込まれていく恐怖感は半端ないです。洗脳を解くには第三者の介入が必須条件ですが、そこすら潰してくる。肝が冷えた漫画でした。
22位 峠鬼
これも今年に手を出した作品です。一気に読んだので忘れましたが、漫画で"時間を巻き戻す"演出をする作品、例外なく好きかもしれません。3巻は霧の中の話が一番好きですね。いやこれは1〜2巻から語りたいなあ。本当に凄い漫画だと思います。
俺マン2020:完結編
今年に最終巻が出たものです
1位 鬼滅の刃(3年連続投票)
1位ですねー。誰がなんと言おうと、僕の今年の1位は鬼滅の刃です。完璧すぎる最終回でした。もう一回人気投票やったら、伊之助がだいぶ上に行くんじゃないかなあ。鬼滅の時代に生きていて良かった。
2位 A子さんの恋人
長々と追っていた漫画です。やっと完結で、6巻の時点で相当もたついてるように見えたので、予想通りの完結となりました。しかし、終わってみると寂しいし、最後のページが何度もフラッシュバックするのもこの作品です。良い最終回でした。
3位 優しくしたい。
全1巻の漫画は毎回迷いますが、新規でなく完結枠として扱っています。いじめにひたすら耐えて、怒りを希望に変えて生きていく少年の話ですが、重さとセリフの熱さに心を打たれました。こういう感情をマグマの温度でそのまま流し込んでくる漫画、決して多くはないと思います。
4位 ワンコそばにいる
これも今年面白かった漫画として外せないです。設定がイカレてるのに、まとまっている。側から見るとあり得ないほど怖い状況なのに、当人からすると嬉しい。ギャップに溢れています。話のインパクト以上に見開きの使い方とか、細かい漫画の上手さも際立つ作品です。ただ、どう人に勧めれば良いのかは分からない。
5位 たまご他5篇 光用千春作品集
著者初ですが、正直みくびっていました。シュール系を期待していたら薄い絵柄で淡々と不満を綴っていて、重すぎる話に引きずり込まれました。最後の自殺を考える中学生とか、広がる青空の感じとか、少ない線で景色が伝わるのは何故だ。いや、とにかく凄いです。
6位 サイクリーマン
うーん今年の完結枠なかなか凄いですね。これは理想とした会話型のコメディでした。趣味で関係が広がっていくのですが、それまではただの仕事仲間なので、関係が深くなる前と後の印象の違いが見えたりとか、その辺りの細かい描写が大好きでした。3巻の新キャラ素晴らしい。
7位 1122【いいふうふ】
渡辺ペコさんの代表作となりました。著者まあまあファンで、ご自身のあとがきでも書かれてましたが「地味・雑・変」の三拍子という表現がしっくり来ます。それゆえに読む前に別に構えたりしないという面の強さがあると思います。最終回は納得の展開でした。途中が波乱過ぎたので良かった。
8位 ザ・ファブル(2年連続投票)
ファブルは完結というか第一部完という形ですね。いやー面白かったです。基本的に均一なコマ割りで、一定のペースで話を進めるのに1ページ先で何するか分からない恐怖みたいなのが常にあったので、気を抜けませんでした。二部はうーん。やる必要あるかなあ。楽しみですが。
9位 浄土るる短編集 地獄色
うーんこの人の才能もなんて言うんですかね。絵は明らかに、そこ一本での魅力は無いよう気がしますが、記号的で表情が見えすぎないのが逆に話と合っていると思います。人物の純粋さを踏みにじるような、現実味のある冷たい話、どうやってその年齢で描けるのだろう。
10位 BLUE GIANT SUPREME
BLUE GIANTの二部作目ですね。SUPREMEは第一部に劣るのではないかとか、いろいろ考えてましたけど、終わってみると最高でした。あの4人でやれる事は全てやったので、堂々と先へ進めます。最後の物語の締め方が特に素晴らしかった。
11位 ホームルーム
ホームルームもついに完結してしまいました。本当に、最後までアクセル踏みっぱなしの展開続きでした。まさかのめちゃくちゃ雑なタイトル回収にも笑いましたし、良い意味で救いようのないアホな作品だったと思います。
12位 BIRDMEN
これは今年に手を出した作品です。今までに読んできた漫画のどのジャンルにも当てはまらない気がして、非常に楽しく読めました。言うなれば設定を披露していくだけの構成ですが、個々のキャラクターの魅力がしっかりしていたため実現できた内容だと思います。最後少し急ぎ足かなー。良かったけど。
13位 開口一番!
うーん町田翠さんの漫画大好きなんですよね。黒目が小さい顔とか、髪質の感じとか、すごく温かみがあって、時間をかけて読んでしまう。落語がテーマでしたが、堅苦しくならずに上手く漫画に落とせていたと思います。紙で買っておいて良かった作品です。
14位 龍神かごめちゃん
これも今年に一気読みした漫画です。いやーめちゃくちゃ好きでした。漫画的な擬音で遊ぶ感じとか、自然にドタバタしてる感じとか、なんか知らないのに懐かしく思えました。最後にちょっと感動っぽい内容にしていたり、全体的にずっと雰囲気が心地良かった作品です。
15位 アマゾネス・キス
うーんこれまた感想が難しいですが、最終的に場面の面白さが光っていました。大事な対決だったんですけど、まあシュールでした。個々のキャラクターも頭おかしいなりに落とし所を見つけていて、謎の大団円。でも何度考えても設定からして狂ってるんだよなあ。
16位 田舎
山本直樹さんの田舎ですね。確かAmazonでの取り扱いは中止になったのかな。これがこのマンガがすごい!の13位に輝いているの、本当に大丈夫でしょうか。最高ですね。まあ描写は勿論濃いんですけど、「これは文学だ」と言ってしまいそうな謎の情緒があります。ホントです。
俺マン2020:新規編
今年に1巻が出たものです
1位 Thisコミュニケーション 既刊2巻
これは2巻でグッと心を掴まれた漫画です。相手を殺せば記憶がリセットできるギャルゲーと言えば良いんでしょうか。嫌な印象がついたら殺してやり直す、目撃者も勿論殺す。特に「これは俺がコイツに言いたかったセリフ!」で二人殺したのに笑いました。来年の『このマンガがすごい!』獲ると思います。
2位 午後9時15分の演劇論 既刊1巻
横山旬さんは変身!が個人的にめちゃくちゃ面白くて、次回作も読んでみましたが、期待以上の面白さでした。演劇サークルの活動を全て漫画に落とし込むの半端なく大変だと思いますが、上手いことやりきってる。知識と技術とドラマの全てがあり、主人公の人間性とかも全部好きです。
3位 九龍ジェネリックロマンス 既刊3巻
眉月じゅんさんは推しです。人物の表情が美しすぎますね。日常の全ての疲れから解放されます。作画が200%の良さを放つのは勿論のこと、内容もミステリーが軸になっていて、引き込まれる展開が続いています。個人的に小黒(シャオヘイ)が好きなので、3巻で掘り下げあって嬉しかった。
4位 金曜日はアトリエで 既刊2巻
笑い重視のコメディですが、無理に狙ってなくて、脱力系で初めて本気で面白いと思った漫画です。まともな発言とアホな発言をいったりきたりしたり、たまに毒を入れて話を締めたり、いろいろと細かい技術が強いと思います。めちゃくちゃ好きです。
5位 ダンピアのおいしい冒険 既刊2巻
名前だけ広く知れ渡った"海賊"という集団に属する航海士の話です。ぼんやりとしか想像できない当時の組織図とか生活とか、その辺を細かく見ていくだけでも面白い作品だと思います。キャラクターも可愛くて、ちゃんと冒険漫画して成立している。歴史苦手な僕もダンピアの"体験"として読めているので、楽しめています。
6位 愛しの国玉 既刊2巻
これぞ可愛いと可愛いの掛け合いと言いますか、新婚×猫×育児みたいな感じで、いろいろと要素が欲張り過ぎな漫画だと思います。あとヒロインが雄っぽい。割とカオスな状態になっていますが、全てを黙らせるほどの作画の美しさが際立つので、文句言う人はいないと思います。
7位 この世界は不完全すぎる 既刊1巻
個人的にフリーレンに並ぶレベルで設定勝ちな気がします。1話目で世界をぐるっと回す構成や、人間の残酷な悪意が見える演出もちゃんと入れていて、1巻で振れ幅を最大まで広げた作品です。良くも悪くも2冊目次第ですが、ダンジョン飯みたいなことやり出したら、間違いなく強いと思います。
8位 コーポ・ア・コーポ 既刊2巻
コメディを装ってはいますが、実はむせ返るほどに毒が強い作品です。2巻からキャラクターの過去が少しずつ見えてきましたが、普段の軽口叩いてる姿からは想像できないほど、苦労を重ねている人間たちでした。段階的に話が酷くなっているので、3巻も楽しみです。
9位 対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~ 既刊1巻
百合要素ありの女子校格闘ゲーム漫画です。1話目の、勝った相手に対してゴリゴリに煽る場面で購入を決めました。というのも、吹き出しの端までキッチリ文字が詰められていて、セリフの強度が一段階深めていたためです。これ柴田ヨクサルさんの十八番ですよね。絵と文字だけで内容引っ張っていく、狡いやり方。
10位 ベルリンうわの空 既刊2巻
ドイツの街並みと、そこでの生活を描いたエッセイです。いろいろと絵が可愛かったり伝え方が上手いとかあると思いますが、キャラクターデザインのセンスが突出してますよね。本当にそこが凄いと思います。内容は2巻より1巻が好きだったりするので、続刊はどうかなあ。
11位 GANTZ:E 既刊1巻
GANTZ帰ってきました。作画とかコマ割りの再現度が本当に凄いと思うので、原作と同じ期待をそのまま乗せています。あと残すは星人のデザインですね。どうかなあ。
お疲れ様でした。後半書くの思いっきり雑になりました。
「このくらいなら考えなくても書けるわ〜」と思ってましたが、数が多かった。最後の7作くらい語彙使い果たして無心で埋めました。
継続編は22作ですが、これでも絞ったんですよね。去年が全然漫画読めてなかったから、少し戻って来れて良かった。
ではまた来年〜。
DMM電子書籍の年末セールで漫画を172冊買った話
こんにちは。
皆さんは電子書籍販売サイト「DMM」の、半額セールはご存知でしょうか。
文字通り、期間限定で全ての電子書籍の漫画が半額になるセールです(正確に言うと、購入後に半額分のポイントが返って来ます)。
今回はそのセールと、初回購入者限定クーポンを併用して、電子の漫画を約1/3の値段でお得に買ってみました。
僕もよくは分かってないので、詳細は下記のサイトにて確認してみてください。分かりやすく書いてある気がします。
DMM電子書籍はクーポンとセールがお得って本当?メリット・デメリットや評判・口コミまとめました | トレデン-電子書籍トレンド情報局-
注意点は2つで
・初回クーポンは付与から7日以内に使わないとならないこと
・カートの上限により、割引き対象は100冊が上限であること
それらを踏まえて、下記の方法で漫画を172冊、買ってみました。
例) 全ての漫画を@400円とした場合
①半額ポイント還元期間に、カートに100冊の漫画を入れる。【本来の支払い金額4万円】
②購入時に、初回限定の半額クーポンを使う。【割引き後の支払い金額2万円】【100冊漫画購入】
③半額ポイント還元なので、②に対する、1万円分のポイントが返ってくる。【ポイント1万円分、付与】
④ ③のポイントを半額セールの期間に使う【1冊@200円として、50冊購入可】
2万円 ÷ 150冊 = 134円/1冊
で、お得に買い物。
※セールの内容は時期によって異なるため、事前によく確認して下さい
実際の額はこんな感じでした。
28,665円の還元が13,045pt なので、キッチリ半分ではないようです。よく分からないな。
あとはそのポイントが0になるまで買い物を繰り返しました。
そして、セールを活用して買った172冊がこちらです。
ハイキュー!!45冊
東京卍リベンジャーズ 19冊(2〜20)
天使な小生意気 17冊(4〜20)
モブサイコ100 17冊
銀の匙 15冊
ハコヅメ 12冊(4〜15)
銀と金 10冊(2〜11)
月影ベイベ 9冊
えの素 9冊 計153冊
あとまあ数合わせで新刊とかを19冊
今回かかった金額は 33,408円
と、ポイント残が200円分
1冊あたり 194円 という結果になりました。
うーん一気に積み本172冊…。
基本ゼロでやってるので、少し苦しい気もしますが、これで4〜5ヶ月は、長編漫画に困らなそうです。
ぶっちゃけ宅配レンタルの方が安いので(1冊あたり170円ほど)、かなり迷いました。返却期限がないのと、読み返せる利点があります。電子あんまり読み返さないけど。
この冊数をピックアップするのに結構、下調べに時間使ってるので、あんまり外したくないですね…。
まあ、読み終わり次第、また感想を書いていきます。
ありがとうございました。
【追記】
まさかと思いましたが、
13日セール終了なのに、15日発売の漫画の予約購入もポイント還元の対象でした。
ガバガバすぎる…
【追記②】
3ヶ月半ほどで読み終えたので、いちおう感想です。
このマンガがすごい!2021 オトコ編 感想
こんにちは。1〜10位は今日発表されたので、5位までの答え合わせをしようと思います。
前回はコチラ
このマンガがすごい!2021 の1〜5位予想 - 漫画に飽きるまで
ちゃんとこう…予約したので、騒ぎ立てるのも大目にみて下さい。
では2021の結果から
オトコ編
1位 チェンソーマン
2位 葬送のフリーレン
3位 九龍ジェネリックロマンス
4位 水は海に向かって流れる
5位 竜女戦記
という結果でした!
トップ10はこちらのサイトで
【2020.12.10更新】『このマンガがすごい!2021』今年のランキングTOP10を大公開!!【公式発表】 | このマンガがすごい!WEB
1.予想を振り返る
私の予想
1位 葬送のフリーレン(2位)
いやー。2位でしたか。まあ2位でも十分凄いのですが、話題性から言って少し惜しいとも思ってしまいます。
2位 満州アヘンスクワッド(圏外)
ダメでしたかー。言い訳すると予想書いたのが2巻読む前で、読んだ後だったら7〜8位にしてたかも。それでも外れてるか。
3位 忍者と極道(8位)
8位めっちゃ妥当な気がします。設定の強さに着目されて3位と考えましたが、まさかここまで正当な評価されるとは。8位もめでたい。
4位 チェンソーマン(1位)
1位かーい。でもでも、全く不満はないです。今年はチェンソーマンは外せないと思っていましたし、大多数の人間が喜ぶ結果になったのではないでしょうか。
5位 ダンピアのおいしい冒険(6位)
これは嬉しかった。個人的な希望で5位にしていたので、6位でも嬉しいです。ダンピア入るのは皆さんセンス良いですね(あとベルリン)。
2.2021年の結果について
書いていなかったもの
3位 九龍ジェネリックロマンス
最高の結果ですね。9位くらいかと思ってました。眉月じゅんさんの漫画も僕大好きで、とにかく大好きなので、大好きです。
4位 水は海に向かって流れる
これ1番驚きました。去年も5位でしたよね。今くる感じかあ。僕的にまだ最終回を消化できてなくて、前作の方が少しだけ好きかも。
5位 竜女戦記
未読です。著者はムシヌユンでそこそこ懲りていて、手を出してないです。でも5位はめでたい。コアに好かれる漫画だと思うので、一般層にも流行ると良いですね。
あと6〜10位は奇跡的に全て既読で、僕にとっては当てやすい回だったことが分かりました。
大ダーク来てるやんけ!
おわり
このマンガがすごい!2021 の1〜5位予想
去年に続いて、今年も予想していきます。
去年の予想
漫画賞系イベントにことさら興味ない奴がこのマンガがすごいを予想する - 漫画に飽きるまで
去年の結果
2020年(去年)の結果
オトコ編
1位 SPY×FAMILY
2位 ロボ・サピエンス前史
3位 僕の心のヤバイやつ
4位 チェンソーマン
5位 水は海に向かって流れる
に対する自分の予想
1位 大ダーク(期間外)
2位 僕の心のヤバイやつ(3位)
3位 チェンソーマン(4位)
4位 スキップとローファー(7位)
5位 水は海に向かって流れる(的中)
意外と当てているんですよね。
僕の考えだと、大して新刊を追ってない人間の方が選択肢が狭まって、かえって当たりやすくなるんじゃないかと思います。
10位まででなく、5作しか選べないのも、他を知らないからですし。
去年の反省
・1位を期間外の大ダークにしてしまった
・やはり少年漫画は強い、という再認識
という訳で、今年の予想はこんな感じ
このマンガがすごい!2021
オトコ編
1位 葬送のフリーレン
2位 満州アヘンスクワッド
3位 忍者と極道
4位 チェンソーマン
5位 ダンピアのおいしい冒険
葬送フリーレン
少年漫画ですし、設定が強いので1位に置きました。話題性も十分だと思います。
満州アヘンスクワッド
これも設定が強い。このマンガが『すごい!』の部分にピッタリ当てはまりそうです。
忍者と極道
どうなんでしょうねえ。結構流行ってる印象あるし。あとみんな忍者好きですよねきっと。
チェンソーマン
去年も入ってますが、今年面白かった漫画として外せないと思います。本誌知らないけど。
ダンピアのおいしい冒険
これは穴を狙ってます。このマンガがすごい!のセンスを信じて、入ってくれたら嬉しい作品です。呪術廻戦にしようか迷いました。
その他、ジャンプ作品
入れてないです。もしかしたら普通に1位かもしれません。理想は8位くらいです。
呪術廻戦
迷ってダンピアのおいしい冒険にしました。アニメもあるので、入りそうです。
アンデットアンラック
未読です。まだランクインは早いような印象です。なんとなく。
その他、入りそうなもの
対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~
キミオアライブ
九龍ジェネリックロマンス
Thisコミュニケーション
怪獣8号
(以下未読の予想)
メダリスト
コーヒームーン
とまあこんな感じです。
お気づきでしょうか。大ダークを入れてません。なんか1年経って、入らない気がしてきました。
また結果が出たら更新します。
ちなみに、僕が順位決めて良い権利を得たら
1位 ワンコそばにいる
2位 血と灰の女王
3位 アンダーニンジャ
4位 優しくしたい。
5位 サイクリーマン
にします。まあ別に、何が選ばれても漫画業界全体が賑わうイベントに変わりはないので、緩く楽しみたいと思います。
答え合わせ
このマンガがすごい!2021 オトコ編 感想 - 漫画に飽きるまで
【オススメ】連載中「恋愛」漫画11選【男性向け】
こんにちは。
恋愛漫画まあまあ読むジャンルで、特に進展があるタイプのものが好きなので、そういうのを中心にまとめてみました。
あと恋愛漫画で調べると少女漫画が中心の記事が多くあった気がしたので、そこと区別できるよう男性向けと入れました。埋もれるのが怖くて…。特に何の基準もありません。
今回は珍しく順位とかつけてないです。
「2巻以上出ている」のを縛りとしています。
それでは
1. 乙嫁語り 既刊12巻
明るさ:★★★
重さ:★
お色気:★★
美貌の娘・アミル(20歳)が嫁いだ相手は、若干12歳の少年・カルルク。遊牧民と定住民、8歳の年の差を越えて、ふたりは結ばれるのか……?
結婚をテーマに、その地域や民族の文化を描いた歴史コメディ。著者の森薫さんはページの描き込み量が鬼で、絢爛華麗な服飾品や、女性の美しさを作画で全面に押し出してくるのが特徴的です。
年下の夫が頼り甲斐のある存在になろうと奮闘したり、おてんば娘が嫁入り修行をしたりします。それなりに歴史要素もあるので、完全な恋愛漫画かと言われると、ちょっと微妙かもしれません。
2. 青の花 森の器 既刊5巻
明るさ:★★
重さ:★★★
お色気:なし
波佐見焼きの窯で絵付けの仕事をしている青子。その窯に、海外で作陶していたという龍生がやってきた。無愛想で人を寄せ付けない龍生に「絵付けされた器に興味ない」と言われ、自分の生き方まで否定された気持ちの青子だが、反発しながらも龍生の器に惹かれていき…?
釜を使った“焼き物”を作る職場で、すれ違いながらも仲良くなる社会人コメディです。主要人物2人がクリエイターとして、それぞれこだわりを持っていて、相手の作品から人柄を見ていく展開が面白いです。
主人公が30代でそこそこ良い年齢かつ、仕事場というバランスの取りづらい環境の中で、マイペースに進展していきます。暗い話も描く作者さんなので、勝手にハラハラしながら読んでいます。
3. 私の少年 既刊8巻
明るさ:★
重さ:★★★
お色気:なし
スポーツメーカーに勤める30歳、多和田聡子は、夜の公園で12歳の美しい少年、早見真修と出会う。元恋人からの残酷な仕打ち、家族の高圧と無関心。それぞれが抱える孤独に触れた二人は、互いを必要なものと感じていく…。
公園での一人の少年との出会いが人生を変えていく、OLと小学生の少し重い恋愛作品です。片方が小学生なので、ベタベタな恋愛漫画とは違って、そういった展開になるまで結構かかります。ただ構成が上手いので、多くの読者が意図せずに応援側に回ってしまう気もします。
相手をものにするというよりかは、人間性を第一に見ていて、純粋に心配したり、幸せを願ったりする素敵な作品です。まだ連載中なので分かりませんが、仮にバッドエンドが来たとしたら、私の心が耐えられないと思います。
4. 僕の心のヤバイやつ 既刊3巻
明るさ:★★★★
重さ:★
お色気:★★★
学園カースト頂点の美少女・山田杏奈の殺害を妄想してはほくそ笑む、重度の中二病の陰キャ・市川京太郎。だが山田を観察する内に、京太郎が思う「底辺を見下す陽キャ」とは全然違うことに徐々に気づいていき…!?
陰キャとそれのたじろぐ姿を面白がるクラスのアイドルの、理想的な永久機関が完成した鉄壁ラブコメディ。さて来ました。冴えない僕らに大きすぎる夢を見せてくれる作品です。
クラスのアイドルが構ってくれる訳ないですし、そもそもアイドルが居るかも怪しいですが、もし仮に。居たとして。構ってくれたとしたら。なんて素敵な学園ライフでしょうか。緩急の効いたその“距離感”に参ってしまう、ヤバイやつです。
5. アスペル・カノジョ 既刊8巻
明るさ:★★
重さ:★★★★
お色気:★
新聞配達で生計を立てている売れない同人作家・横井の家へ、鳥取から突然やってきたのは「ファンだ」という少女・斉藤さん。彼女は見ているもの・感じている事・考えやこだわりが、他の人と違っていて……。
とある同人作家と、その家を訪ねて来たアスペルガー症候群を持つ女の、奇妙な同棲生活を描いた作品です。恋愛漫画というよりかはいろいろな捉え方ができる内容で、単に病気を描いたジャンルにも思えますが、コメディとしてもちゃんと面白いので載せました。
最小限の登場人物で8巻まで面白く描けていて、普通に漫画として凄いと思います。相手の地雷をいち早く見抜いて、パニックを起こすのを防いだりする主人公の面倒見の良さ。急に攻撃的になる斉藤さんの暴走具合が、病気とか抜きにして笑えます。
6. スーパーベイビー 既刊2巻
明るさ:★★
重さ:★★★★★
お色気:★
ピュア系黒ギャル×原石系地味メン、違和感だらけの二人の恋の行方は!? 「あたし らくぴにマジなの ちょー好きだよ…」トーキョーのすみっこ、町田で暮らす上京ギャル・玉緒はスーパーで働く一見冴えない男子・山田にベタ惚れだった!
地味メンにグイグイいくギャルの、猛烈アタック恋愛コメディ。1巻では地味メンがギャルに対して怯えたり、どぎまぎするだけの作品で、あまりハマれませんでした。ギャルのテンションも正直そんなに合いませんでしたし。
しかし、この作品の真価は2巻にありました。ただ猛烈にアタックを繰り返す彼女でしたが、実は過去に根深い問題があり、1巻の愛の重さに納得いくだけの理由が存在します。その描写からキャラクターに対する私の認識がガラリと変わり、涙が止まらなくなりました。
6. ワンナイト・モーニング 既刊3巻
明るさ:★★
重さ:★★★
お色気:★★★★★
おにぎり、肉まん、ハニートースト…ワンナイト過ごした女の子と一緒に食べる朝ごはんはシンプル、でも特別。ちょっぴり切ないラブストーリーと共に美味しい朝ごはんを召し上がれ。グルメラブストーリー短編集!
「女の子と一緒の朝ご飯」をテーマにした、偶然の出会い、再会をテーマにしたラブロマンス。短編集を読んだ時点でかなり面白いと思っていましたが、まさかの長期連載化で続編の2〜3巻が刊行されている、今ノリに乗っている作品です。
これぞ恋愛漫画、といった、ガンガン進展していく話もあれば、マイペースに進んでいく話もあり、先の読めない展開で読者を翻弄していきます。性描写がかなり強いのと、私が神格化している日暮キノコさんに並ぶほど『可愛いキャラ』が上手く、最高という言葉しか出ない。
7. 金曜日はアトリエで 既刊2巻
明るさ:★★★
重さ:★
お色気:★★
日々の生活に疲れきった環(たまき)は、ある日有名画家・石原春水に声をかけられモデルをさせられることに。ただそのモデルとはヌードモデルであった。
しかし環のあまりの受け入れ様に誘った石原はなぜか恋に落ち――!?
とあるキッカケで、変人カリスマ画家のヌードモデルをする事になった、天然OLのギャグコメディ。作風に対して、ギャグの浸透度が神がかり的に丁度良い作品です。両者ちょっと抜けてる性格で、真面目に会話していてもギャグになってしまいます。
互いに相手のセリフに触発されたり、ハッとさせられているのに、それを言ってる方が気づいていない。また絶妙に自分の意見を譲らない、上下のない関係も見ていて面白いです。恋愛要素は、今のところはそこまで大きくない気はします。
8. 君は放課後インソムニア 既刊4巻
明るさ:★★
重さ:★★★★
お色気:★
青春漫画の旗手が贈る思春期の眠れない夜。
不眠で悩む男子高校生・ガンタは同じ悩みを抱えるイサキと出合い、放課後に学校の今は物置になっている天文台で、つかのまの眠りと、秘密を共有するという不思議な関係が始まる……
『不眠症』という共通の悩みを抱える男女が、校内に隠れ部屋を見つける、青春コメディ。テンポの妙と言いますか、漫画での一瞬の表情の切り取りを大切にしている作者さんだと思いました。セリフの密度を極限まで下げて、絵の描き込み量で勝負しています。
コマを贅沢に使った漫画は満足度が高くて大好きです。内容は気の抜けたコメディに思いきや、意外にも"不眠症=精神的な問題"の部分をしっかりと取り上げていて、読み進めていくと印象が変わってくると思います。恋愛要素は軸ではあるものの、前面に出してくるタイプではないかも。
9. 愛しの国玉 既刊1巻
明るさ:★★★
重さ:★★
お色気:なし
“かわいくて切なくて幸せ”猫と新婚ラブラブ生活!
「ずっとずっと会いたかったです!」
そう言って大学生・真の胸に飛び込んできた猫(?)の国玉。
しかし、国玉が探していた“運命の相手”は真の兄で、しかも既婚者だと判明。
悲しみで涙いっぱいの国玉に、真は思わず「オレじゃダメ?」と求婚してしまった――!?
「真実の愛で、ボクを本当の人間にしてください」
大学生が“人間になりかけの猫”と結婚するコメディです。この倫理的に思いっきり間違えてる感じは、前作の地球外生命体と愛を育むオゲハと似ています。個人的に作画がめちゃくちゃ上手いと思いますし、LOVEでなくcuteの方の可愛さの破壊力は絶大です。
新婚生活も相手が猫なので、子育て的な要素も入っていて、お互いにどっぷり依存する関係が出来上がってしまっています。真実の愛を見つけると人間に戻れるらしいのですが、戻す意義を感じられない。あと、二人とも性別がオスな気がします。
10. ゆびさきと恋々 既刊3巻
明るさ:★★
重さ:★★★
お色気:なし
女子大生の雪は、ある日困っているところを同じ大学の先輩・逸臣に助けてもらう。聴覚障がいがあって耳が聴こえない雪にも動じることなく、自然に接してくれる逸臣。自分に新しい世界を感じさせてくれる逸臣のことを雪は次第に意識し始めて…!?
大学生を舞台にした、手話が使える女の子の恋愛ストーリー。王道な恋愛が読みたい人には、取り敢えずは薦めたい作品です。典型的なイケメン出てきますし、身勝手でもどこか優しいし、グイグイ引っ張ってくれる。著者は結構展開に幅があるので、私は出来すぎた性格を疑ってます。
本作は過去作品と比べると展開がかなりスローなのですが、その分、感じとる世界が毎日変わっていくような、繊細な演出で引き込んできます。胸キュン(もう死語でしょうか…?)を私はあまり読まないので、逸臣のイケメン具合にも胸が押し潰されそうになってしまいます。
11. 九龍ジェネリックロマンス 既刊2巻
明るさ:★
重さ:★★★
お色気:★★★★
此処は東洋の魔窟、九龍城砦。ノスタルジー溢れる人々が暮らし、街並みに過去・現在・未来が交差するディストピア。はたらく30代の男女の非日常で贈る日常と密かな想いと関係性をあざやかに描き出す理想的なラヴロマンスを貴方に――。
九龍城砦を舞台にした、不動産会社の上司と部下の恋愛ドラマ。「恋は雨上がりのように」の眉月じゅんさんの新作です。前作と比べてミステリー色が強く、緩いコメディの合間に出現する"過去の記憶"の暗さに引き込まれてしまいます。
個人的に著者の漫画大好きで、吹き出しと文字だけのコマで間を置かせたり、一変して表情の圧で攻めてきたり、1ページの中の漫画の流れが楽しい作家さんです。また、本作は鯨井さんと工藤さんの『美男と美女の対比』の構図がたまらなく美しいので、その辺に悶えています。
以上です。
ありがとうございました。
【かかった日数】
2020年9月3日〜11月1日
60日間。失敗しました。今回、少し書き方を変えてみたのですが、全然楽しくなくて、なかなか進みませんでした。
本来なら1〜2週間で終わると思いますし、予定はこの倍の作品を書くつもりでした。次回に活かします。
ワンパンマン 展開予想【◯◯ヒーロー協会編】とキャラ強さ比較
こんにちは。
まず、村田雄介さん作画のワンパンマンを追っている方は、ここで見るのをやめてください。ネタバレになってしまいます。
今回は下記のウェブサイトで無料掲載されている、ONE先生作画の方のワンパンマンを話していきます。
2020年9月3日 更新
最新129話までの内容に触れますので、未読の方も見ないでください。
どうでも良いのですが、ONE先生作画の方、原作と呼ぶべきワンパンマンはコミックスにならないのでしょうか。高画質で読みたいし、20冊くらいならお金出します。
アニメ化も村田雄介さん版の方で、謎にそちらにネタバレの配慮しなければなりません(コミックス出ないのに)。そちらのネームもONEさんが手を加えているのは存じ上げていますが、個人的にONEさんの作画が大好きです。
ただ、私も村田雄介さんの作画から入ったクチなので、「そっちで読み続けたい」って人の意見も分からなくはないのですが。
電子でもいいので、両方コミックス出すのがベストだと思います。サイトがそれなりに繋がりづらいし。余談でした。未読の方、帰ったでしょうか。喋ります。
今回は「展開予想」というよりは、
内容を整理するのが中心となると思います。
新章 ネオヒーロー協会編とは
106撃目にてヒーロー協会を脅かす新組織として登場し、110撃目でS級ヒーローの移籍が判明、123撃目で本格的にストーリーに介入してきた、「ネオヒーロー協会」を中心とした内容です。
125撃目にて姿を現した組織のトップが意外な重要人物だったため、しばらくはこの話が続くと思われます。
ネオヒーロー協会の特徴
ガロウ戦をキッカケとした連携が取れずに敗北するプロヒーロー達や、一部のヒーロー(タツマキ)による過剰破壊行為などにより、失ったプローヒーローの信用を取り戻すべき設立された新組織。
設立4年のヒーロー協会のノウハウを流用した怪人対策用のシステムや、所属するヒーローの待遇も優れている他、ヒーロー協会内部の人材もヘッドハンティング済み。会員600人の旧組織に対して候補は既に2,000人超え。
新組織というよりは、大改革を行ったヒーロー協会の移籍先という印象です。
読み進めていくと分りますが、ちゃんと無線で連絡が取れていたり、下っ端の会員に強力なパワースーツを支給するなどして、「死なないヒーロー活動」に重点を置いています。
移籍が確定しているS級ヒーロー
S級5位:童帝
ヒーロー協会へ不満を抱いていた第一人者。
以前より内部から組織を監視し、不祥事を暴いたりしていたが、表沙汰にすることのない協会の処置や、自らの警告を再三無視する対応に見切りをつけて退会する。今後は組織改革よりも、ヒーロー活動に重点をおく発言をしている。
S級11位:超合金クロビカリ
事実上のプロヒーロー引退。ガロウ戦にて自身のプライドを打ち砕かれ、トレーナーへ転職する。しかし、その実力は未だに計り知れない。
S級16位:金属バット
S級の影の実力者。基本的にはヒーロー活動よりも妹の学内行事などを優先するため、本作での戦闘描写は少なめ。活動中のネコの世話などが移籍の決め手となった。
その他、組織の新キャラは『123〜124撃目』で一気に出てきます。
どのキャラクターも災害レベル“虎”程度ならば意にも介さない、曲者揃いです。
展開予想
まあ誰もが思いつきそうですが、ネオヒーロー協会は『噛ませ』だと思っています。
本作は言ってしまえばサイタマ以外の全てがこれに該当するわけですが、『噛ませ』への設定の作り込みが面白く、キャラクターを表現する手段として存分に活用されているのが、ONE作品の最大の魅力に感じます。
(そう、キャラクターがごちゃごちゃし出してからが、最高に面白い)
よって、
ネオヒーロー協会
→壊滅、もしくはヒーロー協会へ吸収
移籍したS級
→戻る
ブラストの息子
→A級、もしくはS級として活動
これらが、良い落とし所ではないでしょうか。
ただ、これらはひとつの要素に過ぎず、いずれは巨大な敵へ展開が収束していくはずです。レベル竜5体同時出現の件もありますし、新たな黒幕の存在を感じます。
黒幕予想
S級6位:メタルナイト
最近、姿を現した得体の知れない博士です。童帝も不信感を抱いていますが、ちょっと間抜けなキャラクターですので、これは味方として描いた方が面白くなりそうな気がします。
ジェノスとの因縁「狂サイボーグ」
本命です。もう誰もジェノスの目的は覚えてない気もしますし、そろそろ出しても良い頃だと思います。サイタマの強さを知るジェノスでも「勝てるかもしれない」といった、微妙な判断を下しています。
あと同時出現したレベル竜5体のうち、鬼神ミラーは強力なサイボーグで、何故かヒーローのデータを測っていました。他にもネオヒーロー協会からサイボーグキャラが出てきていますし、流れができている気がします。
豚神が言ってた『予言の時』
これは怪人協会編で豚神がボソボソ喋っていたセリフです。エビル天然水を前にして「違うかも」と言っていますし、ガロウでも回収された様子はないので、災害レベル神への伏線でしょうか。割と最近の発言なので、もっと先の展開で判明するかも知れません。
キャラクター強さランキング
これずっとやりたかったんですよね。
ネオヒーロー協会編で更に動きがありましたし、いろいろと推測が捗りそうです。
まず、最近登場した『レベル竜』5体の強さを予想しました。
1位 シュウゴウタイ
タツマキでも瞬殺できない
2位 鬼神ミラー
サイタマに倒されたが、まだまだ余力を残していた様子があった。
3位 闇の大家族
ジェノス瀕死(よくある)
4位 ウナギドラゴン
大きいだけか。タツマキとサイタマが通りすがりに倒したケンザンネズミと同列かと思います。
5位 ヘビースモーカー
タンクトップでもそこそこ戦えた。ただし、倒せたとしても毒ガスを完全に回避するのは至難
こんな感じの予想です。
やはり作品を紐解くには『レベル竜』との対戦を見るのが必須で、今回も単体でどれだけ討伐できるかを視点に据えます。ちなみに、一番強いレベル竜はガロウを抜くと、隕石だと予想します。
【単体でレベル竜を討伐可能】
タツマキ
2〜3体までなら、問題なく同時に対応できる気がします。サイタマを抜くと、間違いなく現状の最強キャラですね。
シルバーファング
1〜2体までなら、同時の戦闘も問題なさそうです。本気を出した場面が一回しかないため、判断材料が少ない。しかし、隕石は完全に諦めていたので、上限はありそう。
閃光のフラッシュ
忍びの里編で力をつけて、ヘビースモーカーを一蹴しました。ガロウ戦では歯が立ちませんでしたが、他のレベル竜との戦闘は未知数です。ただ、基本的に斬撃よりも、『打撃』や『熱』が強い作品に思えますので、一番の強さではないと思います。
アマイマスク
怪人化での強さが圧倒的でした。嫌なピエロはかなりの強敵に思えたので、相手が不細工でなければ、(変身解除後でも影響があるか不明ですが)レベル竜1体の単独撃破は堅いと思います。
ジェノス
何だかんだ強くなっている人物です。戦闘描写はありませんでしたが、闇の大家族で黒星をあげています。今後も改造の余地があるため、安定してレベル竜を相手にできる日は…まだ遠いかも知れない。
【単独討伐の見込みあり】
アトミック侍
黒い精子との相性が悪すぎて、今のところロクな見せ場がありません。超合金クロビカリからも恐れられているので、実力は確かなようです。
超合金クロビカリ
まだレベル竜と戦ってはいません。初戦がガロウというのが勿体なさすぎる。メンタル次第では、怪人化アマイマスクと同等の力を発揮できそうです。
メタルナイト
隕石には勝てませんでしたが、他のレベル竜であれば可能性はあるかも知れません。
金属バット
村田雄介さんの方を読んでいないので戦闘描写が分かりませんが、レベル竜のケンザンネズミに物怖じせずに向かっていっていたので、可能性はあると思います。
童帝
村田雄介さんの方を読んでいないので、よく分かりません…。
キング
単独での討伐はもちろん無理ですが、怪人協会編でも発揮した通り、相手の警戒心を全部持っていくので、自滅させたり、隙を作ったりすることに特化しています。
誰かと組ませると、とても強い。鬼神ミラーにも偽りのデータがいっている安心感。
【ダメそう】
ゾンビマン
怪人協会編では相手が良すぎました。攻撃特化の、防御力ゼロの敵に対してのみ有効なキャラクターです。近々また改造する描写があったので、活躍に期待。
豚神
レベル竜のハグキにフィジカルで負けているため、こちらも攻略できる幅は少なそうです。切り札は残している描写はあります。
タンクトップマスター
今のところ見せ場なし。ヘビースモーカー戦でも、危険な「タンクトップ深呼吸」で一般人を守ろうとしたので、弱いだけで良い人のようです。
以上が、私の予想です。
現状で戦えるS級はだいぶ限られているので、アトミック侍や、ゾンビマンの活躍に期待したいところです。
ありがとうございました。
【かかった日数】
2020年9月10日(木) 2時半〜6時
3時間半くらい。寝たかったのですが、書き始めると興奮で止まらなくなりました。もちろん会社は休みです。