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漫画に飽きるまで

漫画について

月間100冊超えの漫画読みについての考察

 

こんにちは。

何となく感じてる方もいらっしゃるかも知れませんが、私は漫画好きたちが読んだ冊数等を数字で比較するのが好きで、人の月の漫画の消費量を見ては一喜一憂をしています。

 

昨今のコロナ自粛で様々な漫画好きのトーク配信を見て、特にヤバイ。と思った層に関して、今回は勝手ながら考察と感想を喋ってみます。

なんというか、この凄さは漫画を読まない人には伝わらないだろうし、ちょっとかじってる僕でもギリギリに理解できたレベルなので、残しておいた方がいいと思いました。

 

まず、何を基準にこんなに騒いでるかと言いますとやはり1ヶ月間に読む冊数です。

皆さんは月にどのくらいの漫画を読まれる(“買う”ではないです)でしょうか。20冊という方も居れば、40冊、60冊という方も居ると思います。

私が今回語るのは、月に100冊超えのスタンスの漫画読みの方たちです。何故そんなに漫画を読めるのか、凡人目線で、普通の人々との違いを私なりに分析してみました。

 

 

【注意】

私は冊数の比較や、そこから見える“漫画を読む才能の大きさ”について考えるのは好きですが、決して立場の上下を作りたい訳ではありません。週に一回 釣りに行く人も、月に一回 釣りに行く人も、知らない人から見たら同じグループですし、そこに優劣はありません。

ただ「毎日 会社帰りに釣りに行く人」が居たらどうでしょうか。ちょっと興味出ませんか?そんなイメージです。

 

もう少し踏み込んだ話をしますと、

“趣味”は「太らない食事」だと思っています。時間とお金、そして体力を使って快楽を得る。極端な言い方になりますが。ただ、私が食事に近いと思うのは満腹のラインが個人で決まっていることです。

少量でお腹いっぱいになる人と、その横で自分のお金でモリモリ食う人、比べたとて、そこに優劣のつけようがありません。「(お腹いっぱいだけど) 俺ももっと食ってやる!」ってならないと思います。

 

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ちょっと方向違いますが、ブルーピリオドでも芸術は「食べれない食べ物」って言い方をしていて、面白かったです。

気になる方は2巻をお買い求めください。

 

 

では本題に戻りまして。

まずは私の読みスタンスと、ヤバイ層(主観)の数字的な違いを見ていきます。

私の平均的な読み方ですが

・月→ 50〜70冊

・平日→ 1冊 / 休日→ 2〜4冊

・積み本→ 基本0冊。最大 十数冊

みたいな感じです。月単位は120冊くらいが歴代最高だと思います。積み本は電子書籍を利用し始めてほぼ消えました。

 

対して、私がヤバイと思った層が

・月→ 120〜170冊

・積み本→ 多い

という感じです。月に150冊と仮定しても、一日平均5冊。驚異的です。

私もそこそこ漫画を読むのに、なぜ開きが出るのか、体力、金銭面、生活環境を抜きにして、私が感じた『考え方の違い』がありました。

 

漫画へ興味を持ちに行っている

 

これに尽きます。もっと言うとその原因はハズレのハードルが高い(ハズレ認定をなかなかしない)点にあります。

私は漫画作品に関しては好みが強く、つまらないと感じた作品は買わないし読みません。それを読む暇があったら、もっと別の作品に体力を使いたいからです。

 

しかし、ヤバイ層(主観)の方々は、何かしら興味を見つけて、どんな漫画も“取り敢えず読む”という選択を取ります。

自分に合う、合わないの判定をする前に、興味を持つ努力をする、そして、その判定が終わる頃には1冊読み終わっているのではないかと私は推測しています。

 

一見体力の凄さに思えますが、私も含めて全ての漫画好きに『読むスイッチ』があり、それが入ると、時間を忘れて最終巻まで駆け抜けてしまうといった底知れない原動力を自覚した経験を持っているはずです。

その簡易版が備わっていて、ある程度は自分の意思でスイッチを入れられる、というだけの話だと思います。

 

私が「自分が興味がある漫画をひたすら探す」タイプだとすれば、「漫画へ自ら興味を持ちにいっている」タイプです。

どちらが良いとかありませんが、私が面白い漫画をたくさん読みたい、と思ってハズレを避けて失速(漫画への期待感が下がり、少し疲れる)をしている間に、1冊の漫画へ“入り込む”努力をする。二通りの楽しみ方があることが分かりました。

 

では何故そう思ったのかと言いますと、(まあ直接そう仰っていた、というのもありますが)、漫画を語る際に設定に関してめちゃくちゃ楽しそうに喋る点です。

設定って、いわば漫画じゃなくても、映画や小説でやっても同じな部分ですよね。私はそこ興味なくて、漫画的な表現・演出の強さで判断する人間なので、設定の時点で『面白そう』って感情が起こるのはすごく得だと思いました。

 

変に疑ってないというか。

 

 

 

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あと、積み本=漫画を買うハードルの低さ、という説もありますので、何か裏付けになるかも知れません。

いや、これは別にならないかも知れません。

 

まあ冒頭にも書きましたが、満腹のラインは人それぞれなので、どんな読み方でも漫画には歓迎されると思います。しかし、「より多くの作品に出会う」という視点で考えた場合、ヤバイ層(主観)の方々の才能は本当に素晴らしい。

あと、自分より漫画に時間とお金を使っている人が多く存在する、と聞いたときに、なんだかワクワクしませんか?なんとなくですが。いろんな面から見て、大事にされる存在だと勝手に思っています。『僕に』とかじゃなくて、『漫画に』。

 

 

いろいろ書きましたが、私個人の感想としては「マジでついていけねえ」「◯◯◯がおかしい」というのが、率直な印象です。スイマセン。

ありがとうございました。

 

 

かかった日数

7月28日(金) 9:00〜14:00  5時間

普段の感想記事と違い、文章全体の構成が求められるため、特に後半がつらかった。中盤の主張で満足してしまうため、オチをつけるのが難しい。今回はテキトーに投げた。

 

【完結済】最終回が好きな漫画ベスト20

 

こんにちは。

個人的に漫画の最終回を評価するの大好きなので、まとめてみました。

 

評価基準(勝手に五段階)

・納得

納得できる最終回かどうか。伏線などが未回収のままになっていないか。

・意外性

最後のページまで展開を動かす、「作品の切り取り方」のセンス。

・演出

余韻に浸れる心地良い雰囲気があるか。

 

 

総合

【完結済み】漫画オタクが選ぶオススメ漫画ランキング82選【マイナー向け】 - 漫画に飽きるまで

今回は14/20作品が、ここから持ってきてます(最終回用に書きかえましたが)。ご興味あればぜひ見てみてください。

 

 

では20位から。

(できる限りネタバレ控えるようにします)

 

 

 

20位 ビリーバーズ 全2巻

ビリーバーズ 1

ビリーバーズ 1

 

仲間たちと共に「孤島のプログラム」と呼ばれる無人島での共同生活を送っている、「ニコニコ人生センター」という宗教団体に所属する「オペレーター」。満ち足りていた生活は、やがて追い詰められていき、移住してくる「みんな」と混乱の道へ…。様々な人間模様が交差する、世紀末輪舞!! 

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無人島で三人だけで活動する宗教団体の、エロティック・ミステリー

山本直樹さんは性描写が強いイメージがあり、「エロを描くシチュエーションにしては少し凝り過ぎてるなあ」と思って読み進めていたら、エロだけでは済まなかった作品です。三人だけの無人島生活を続けてるうちに、次第に「本部」と連絡が取れなくてなっていき孤立していく団員たちですが、まあまあ深刻な部分まで話が進んでいきます。

最終回はかなり解釈が難しく(私の頭が弱いだけかもしれませんが)、今でも分かったような分からないような状態です。しかし、他にない斬新なオチに感じました。

納得:★

意外性:★★★★★

演出:★★

 

 

 

19位 ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン 全17巻

恋人とのドライブ中、交通事故に遭遇した空条徐倫は弁護士と恋人、ロメオにハメられ、15年の刑務所暮らしが確定してしまう!!しかし父親、空条承太郎から託された不思議なペンダントを手にした徐倫に変化が!?

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監獄を舞台に繰り広げられる、私怨と欲望と信仰の、スタンド能力バトル

ジョジョシリーズの第6部にあたります。全体を通して好きなのは第5部になりますが、ラストで評価すると空条徐倫の物語が一番好きです。私のジョジョのイメージとして、「ボスまでの過程は面白く、ボス戦はテンポがめちゃくちゃ落ちる」がありますが、全く逆をいくのが本作です。過程がグダリ過ぎて、“仲間”の繋がりすら薄く感じてしまった。

最終回というか最終巻は、全てのスタンドの能力が噛み合い、突破口を作り出します。何度読み返しても、“全員でボスに立ち向かう”展開の熱さは6部ならではだと思います。

納得:★

意外性:★★★★

演出:★★★

 

 

 

18位 ひゃくえむ。 全5巻

俺はトガシ。生まれつき足が速かった。だから、100m走は全国1位だった。「友達」も「居場所」も、“それ”で手に入れた。しかし小6の秋、初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった。本気の高揚と昂奮を──。

100mの全力疾走。時間にすれば十数秒。だがそこには、人生全てを懸けるだけの“熱”があった。

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誰よりも「走ること」に囚われた少年の、アスリート人生譚

2019年6月に1巻が発売し、その後5ヶ月連続で単行本が5冊刊行され、まさに駆け抜けるようにラストまで持っていった作品です。小学生編からスタートし、段階を経て大人になるまでの成長を描き、ひとりの人間の100M走との関わり方を描いています。

最終回もとても面白かったのですが、特に最後のページの「物語の切り取り方」がかっこよくて、好きでした。

納得:★★★

意外性:★★

演出:★★★★

 

 

 

17位 電夢時空 全2巻(その2冊目)

電夢時空(1) (アフタヌーンコミックス)

電夢時空(1) (アフタヌーンコミックス)

 

超現実体感ゲーム『ランナー』。その試作品のモニターとなった少年が目にしたゲームの中の惨劇!! 銃声と爆音の中で、次々に倒れていく人間たち……。――果たしてどこまでが「ゲーム」で、どこからが「現実」なのか?

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超最先端ゲーム機のモニターに選ばれた主人公が目の当たりにする、不可解なアクション・ミステリー

高山和雅さん少しマイナーですが、「レベルE」や「世にも奇妙な物語」が好きな人は読んで損がないジャンルに思えます。話の構成が恐ろしく上手く、画力も高く、1冊としての満足度がとても高かった。1巻と2巻で主人公変わりますが、どちらも面白いです(今回は2冊目を評価)。

次々と真相が露わになる中、「そこで切るのか」といった意外性と、後を引く演出が良かった。

納得:★★

意外性:★★★

演出:★★★★

 

 

 

16位 SWWEEET 全2巻

SWWEEET 1 (IKKI COMIX)

SWWEEET 1 (IKKI COMIX)

  • 作者:青山 景
  • 発売日: 2005/10/28
  • メディア: コミック
 

幼なじみ・さくらに恋心を抱くススム。鏡の中からススムの前にだけ現れる双子の弟・ツトム。今でも失踪したツトムを想い続けるさくら。そんな3人の、淡くて痛くて切ない青春模様の行く末は…? 

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弟は行方不明、幼馴染はいじめにあっている現実を直視できない中学生の、ミステリー・ラブ

序盤から“性交を強制される”など度を超えたいじめの描写があり、そこそこ人を選ぶ作品に思えます。主人公が現実逃避として妄想へ逃げ込む場面が多々あり、過去と現実の線引きが次第に曖昧になっていく。ギャグテイストでまとめた青春物語です。

何と言っても最後のページの“異質さ”が凄い。亡くなってしまったのが惜しまれる作家さんです。

納得:★

意外性:★★★

演出:★★★★

 

 

 

15位 ワイルド・マウンテン 全7巻

ワイルドマウンテン(1) (IKKI COMIX)

ワイルドマウンテン(1) (IKKI COMIX)

 

中野区内に、ひときわ高くそびえる大きな山。そこに「ワイルドマウンテン町」は存在する。ここの町長・菅彦は、最近まで地球防衛軍隊長を務めていて、この日は当時の部下・小柳くんが退職金を持ってきてくれた。目の前に積まれた札束はなんと2000万円。その金額に、菅彦は改めて失ったポストの大きさを再認識する。

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街の復興を目指すヘンテコ住人たちが繰り広げる、おちゃらけコメディ

ギャグ全開の作品ですが、特に可愛いヒロインが登場する訳でも何でもないので、シュールな流れに付き合いきれないと完走が難しい作品に思えます。後半少しバトル要素があり、「先の展開見越してどっちか死なないと…」など、メタ的発言が面白かった。

最終回はかなり凄い。クソどうでもいい日常が強烈な伏線へ変化し、作風がガラリと変わります。

納得:★★★★

意外性:★★★★

演出:★★★

 

 

 

14位  ゲレクシス 全2巻

ゲレクシス(1) (イブニングKC)

ゲレクシス(1) (イブニングKC)

  • 作者:古谷 実
  • 発売日: 2016/09/23
  • メディア: コミック
 

バウムクーヘン職人・大西たつみは四十路にして初恋に落ちる。だが、その恋の行方は、文字通り迷宮入りに。次々に大西に降りかかる説明不可能な不自然現象。翻弄に次ぐ翻弄で、もはや大西は人とは呼べない存在に。この迷宮から無事に帰還し、再びバウムを焼ける日は戻ってくるのか。

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超“不自然”現象に巻き込まれるオジサンの、シュール・ミステリー

こういう訳の分からない、先の展開の予測が一切効かない作品かなり好きです。ひとつだけネタバレをしてしまうと、ある瞬間を境に、主人公が現実世界に“帰れなく”なります。最後まで特に伏線とかないのですが、非常に楽しく読めました。

最終回は納得できる人がかなり少ないと予想できます。個人的には勢いを一切殺さない終わり方していて、大好きです。

納得:★

意外性:★★★★

演出:★★★

 

 

 

13位 愛しのアイリーン 全6巻(新装2巻)

愛しのアイリーン[新装版] 上

愛しのアイリーン[新装版] 上

 

吹き溜まりのような寒村に突如現れた、外国人妻・アイリーン。 彼女と、彼女をとりまく人々の欲望の姿は、荒々しくも、愛おしい――。 戦後日本社会の断絶点とも言われる1995年に連載開始。 『宮本から君へ』『ザ・ワールドイズ・マイン』と並ぶ新井英樹の代表作とされる傑作マンガ、ついに復刻。

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お金でやってきたフィリピン人の嫁vs.不甲斐ない夫vs.性悪姑の、三つ巴バトル

総合の方で一位にした新井英樹さんですが、アイリーンも好きです。主人公の原動が性欲に寄り過ぎている場面が多々あり、ファンの私も流石に嫌気がさしましたし、他のキャラクターもなかなか“気持ち悪い”人が揃っています。しかし、「人間の底の底」、「最底辺の物語」を見せてくれるのは著者だけですので、何とかついていきました。

最終回は、著者のあとがきにもある通り、本当に好き勝手にやっています。というか、物語後半から別ジャンルに変わってます。そこに賛否あるようですが、私はめちゃくちゃ面白いと思いました。

納得:★★

意外性:★★★

演出:★★★

 

 

 

12位 間くんは選べない 全3巻

間くんは選べない : 1 (アクションコミックス)
 

26歳の童貞サラリーマン・間くんに、なぜか同時に2人、彼女ができた!1人は取引先の美女・里見さん、もう1人は電車の中で助けた女子高生・鏡香ちゃん。

二股をかけることは悪いと思いつつ、「すぐどちらかにフラれるはず」とたかをくくっていると、どうやら2人とも自分が大好きな様子。悩める間くんの初めての恋はいったいどうなる!?甘くてとびきりスリリングなラブストーリー、第1幕!!

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恋愛経験ゼロで二股をかけてしまったサラリーマンの、スリリング・ラブストーリー

1巻から早いペースでどんどん話が進み、限界まで主人公が追い詰められていきます。板倉梓さんの女性キャラは可愛く、「どちらも裏切れない」と思わせる描写を重ねていく反面で、事態が最速で悪化していくのが楽しい作品です。

ラスト僕は大好きなのですが、演出ありきで好みが強く出る気もするので、鑑みて順位は下げています。

納得:★★★

意外性:★★

演出:★★★★★

 

 

 

11位 ヴォイニッチホテル 全3巻

太平洋南西に浮かぶ小国・ブレフスキュ島、その小さな島のホテルが舞台。陽光降り注ぐのんびりした南国ムードの中、一癖も二癖もある宿泊客達の悲喜交々ドラマ。

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とある島のホテルに集まった、個性的過ぎる諸事情を抱えた宿泊客達の、サスペンス・コメディ

殺し屋その1、殺し屋その2、普通の旅行客、麻薬栽培組、地元の少年探偵団…。どうやっても収集がつかないような客人と、加えて癖の強い従業員(メイド)達。コメディ調で一話完結型を装いながらも、最後に全てが繋がる。道満晴明さんのキャラクターの変態性と構成の巧さが遺憾なく発揮されている作品です。

最終回は、今まで焦らされてきた◯◯の素性が明かされ、全てに決着がつきます。最高でした。

納得:★★★★

意外性:★★★

演出:★★★★

 

 

 

10位 ロッタレイン 全3巻

ロッタレイン(1) (ビッグコミックス)

ロッタレイン(1) (ビッグコミックス)

 

仕事・恋人・母親…全てを失った一(はじめ)の前に現れたのは、14年前 自分と母を捨てた父と、初めて会った血のつながらない義妹・初穂。

初穂の母と弟とともに長岡で一緒に暮らすことになるが、家族を乱されることを恐れる初穂は一(はじめ)に敵意を剥き出しに。複雑な関係ながら〈家族〉になろうと歩み寄る一(はじめ)だが、少女と女性の間を行き来する美しい初穂に心奪われ……衝動と愛情が交錯する、ひと夏の儚い恋の物語。

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「家族」と「恋人」の間で揺れ動く、30才男と14才少女の、禁忌のラブストーリー

松本剛さんは人物を描くのが上手く、中学生のヒロインが“しっかりした子供”の範疇を出ないように描かれているため、例え気持ちは通じ合っていても、脳からストップをかけられる状態に陥りました。年齢という問題ひとつで、全ての行動に周囲の目のリスクが付き纏う緊張感。希望がない、雨が続くような停滞感。読後に感情の行き場を失う作品です。

最終回は演出面が強い気がします。作品の雰囲気を維持したまま綺麗にまとめていて素晴らしいと思いました。

納得:★★

意外性:★★★

演出:★★★★

 

 

 

9位 フリージア 全12巻

舞台は戦時中の近代日本。不況にも関わらず、主人公の叶ヒロシは、ハローワークからの推薦で仕事の面接に行くことに。 その勤務先とは「カツミ執行代理人事務所」、業務内容は「代理執行」…通称「敵討ち」。この世界では、重大犯罪において、犯人への法による刑罰とは別に、被害者に敵討ちの権利を認める「敵討ち法」が成立していた。

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法的な手続きを経て復讐(殺人)のお手伝いをする特殊な職業の、社会人アクション

松本次郎さん結構いろいろと描かれてる作家さんですが、私が一番ハマったのがこの代表作のフリージアです。主人公ヒロシを中心に取り巻く“欠けた人間たち”が、個々の目的をもとにバトル的な展開へ持ち込んでいきます。やや重い作風なのに節々なユーモアが挿し込まれていて、なんとも不思議な読み味を形成しているのも特徴的です。

最終回は、演出面で見たらこの作品は1位です。人物の性格が一番強く現れていて、かなり興奮しました。

納得:★★★

意外性:★★★

演出:★★★★★

 

 

 

8位 ハイスコアガール 全10巻

『ポリゴン』って何? 食えんの? そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凜と座していた──。

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幼少期からライバルだったゲーマー二人が、お互いの気持ちに決着をつける、対戦型ラブコメディ

序盤はゲームを軸にしたコメディですが、ふとした瞬間から恋が始まり、じわじわと読者の期待を煽っていく作品です。著者は恋愛とゲームを絡めるのが上手く、展開の山場に必ず対戦を持ってくるので、ゲーム場面ではかなり熱が入る。ゲーマーだけの心地良い青春ストーリーです。

最終回はかなり期待の募った状態で読みましたが、それを優に上回るほど良かった。とにかく良かった(語彙喪失)。

納得:★★★★

意外性:★★

演出:★★★★★

 

 

 

7位 オゲハ 全3巻

オゲハ1 (it COMICS)

オゲハ1 (it COMICS)

 

「アゲハ蝶の汚いヤツだからお前の名前はオゲハな?」無表情の中学生男子・キジは、近所の公園で見つけた謎の生物・オゲハを"飼う"ことにする。しかしそれがラヴテイルの始まりだとは、その時知る由もなかった…。

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公園で拾った“虫”と生活を共にする中学生の冷淡なラブストーリー

有りがちなボーイ・ミーツ・クリーチャーかと思いきや、人間の主人公の方にかなり癖があります。見るからに異質な「デカ過ぎる虫」を素手で触って持ち帰るし、普通に1人で飼い始めるし、表紙のオゲハの方がまだ人間らしい思考と感情を持ち合わせてるように思えるほどでした。初連載とは思えない高い画力で、異質な二人の苦難を粛々と描いていきます。

最終回はあっさり終わっていますが、単行本収録の「そのあと」がとても良かった。読み始めは想像できませんでしたが、私がキャラクターをめちゃくちゃ好きになってしまい、死ぬまで忘れない作品となりました。

納得:★★★★

意外性:★★★

演出:★★★★

 

 

 

6位 ようことよしなに 全3巻

ようことよしなに(1) (ビッグコミックス)

ようことよしなに(1) (ビッグコミックス)

 

「あの頃、私とようこちゃんと、あの小さな町で過ごした青春。」

富山県立山町ガラケー最盛期の頃のお話。

女子高生・マキの親友は、おふざけ音楽デュオの相方・ようこちゃん。すぐ怒るし殴るし失礼だし、寂しがりで、わがままで、正直むかつくことばっか!だけど、やっぱり憎めない。そんな友達がいる、いた、欲しい、あなたへ送る、ど田舎JK2人組、「ムカ友(ムカつく友達」青春アンサンブル!!

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漠然とアイドル歌手を夢見る2人の女子高生の、田舎コメディ

かなり好物な作品でした。展開にワクワクするタイプの作品ではないのですが、節々の作画のパンチ力が強く、終始、手を止めさせられて場面に釘付けになりました。『地方で曲を作って売れて上京する』という先がない2人ですが、当たり前すぎる学生生活をアホらしくも、楽しく生きています。

最終回は二人の成長が分かる場面で、「もうこれ以上は描けない」終わり方となっていました。めちゃくちゃ肩入れして読んでいたので、喪失感が凄かった。

納得:★★★★

意外性:★★★

演出:★★★★★

 

 

 

5位 刻刻 全8巻

刻刻(1) (モーニングコミックス)

刻刻(1) (モーニングコミックス)

 

佑河樹里(ゆかわ・じゅり)は失業中の28歳。家では父・貴文(たかふみ)と兄・翼(つばさ)、じいさん三代のダメ男がヒマを持て余している。ある日、甥・真(まこと)が翼とともに誘拐される。身の代金を渡す期限に間に合わなくなった時、じいさんは佑河家に代々伝わるという「止界術」を使い、世界を“止めた”。

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“止界”という特殊な世界で、とある教団と対峙する一般家庭のサスペンス・アクション

1巻は設定を披露しているだけなので、3~4巻くらいまで読み進めないと良さが分かりづらい作品です。登場人物が読者視点で世界観を分析していき、根拠のない推察で身を守ろうと、個々に模索していく様子が楽しかった。人間の「咄嗟の反応」こだわってる作家さんで、その辺の描写の細かさも魅力のひとつです。

特に最終回に力を入れてる印象はありませんでしたが、波乱続きの展開に相応しい、余韻に浸れる終わり方でした。

納得:★★★★★

意外性:★

演出:★★★★

 

 

 

4位 培養肉くん 全2巻

培養肉くん 1 (ビームコミックス)

培養肉くん 1 (ビームコミックス)

 

無類の夏次系ワールドが横溢する、すこしSFなスペース冒険譚! 木下くんと九森さんは、この惑星にふたりぼっち…? 天下に無類の鬼才・宮崎夏次系が贈る、すこしSF(エスエ・フ)なスペース冒険譚!

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宇宙の彼方で繰り広げられる、一匹(?)のお肉と木下くんの、トンデモ宇宙旅行

宮崎夏次系さん好きです。『漫画的な場面転換』の技術が特に高く、読者が手を止めるシーンを、任意のタイミングで自在に生み出すことができる、唯一の作家さんです。1巻では旅に出ませんし、コメディにしては掴みが無さ過ぎるので紹介が難しい作品ですが、2巻から「キャラクターの可愛さ」だけでは済まされない、未知なる価値観を前面に押し出して来ます。

最終回は、だいぶ作者に弄ばれました。

納得:★★

意外性:★★★★

演出:★★★★★

 

 

 

3位 ぼくらの 全11巻

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

 

夏休みに、自然学校にやって来た15人の少年少女たち。 

彼らは「ココペリ」と名乗る謎の男に誘われ、巨大ロボット「ジアース」のパイロットとなり地球を守ることになる。 しかし、彼らは知らなかった。そのあまりに過酷な“代償"を――。 

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“死して遺るもの”のために戦う、あどけない少年少女たちの、バトル・アクション

鬼頭莫宏さん好きです。「乗ると死ぬ。負けると世界も死ぬ」という過酷なロボットバトル。まだ幼い小学生たちが、自らの短い半生を振り返り、その世界に価値を見出して、果敢に立ち向かっていきます。緻密な感情表現をもとに、それぞれの一戦で濃厚なドラマを描いている作品です。

最終回は本当に素晴らしい。「ジアース」は、“彼ら”がつけたロボットの呼び名です。

納得:★★★★★

意外性:★★

演出:★★★★★

 

 

 

2位 お茶にごす。 全11巻

「平和な心と生活を手に入れたい」と願い、茶道部に入部した最強の不良・デビルまークン! 彼は暴力の連鎖から逃れ、優しさの道を極めることが出来るのか…?

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暴力の連鎖を断ち切るべく、不良が茶道を始める、恋愛コメディ

これぞ「ラストが好きな作品」です。序盤は結構内容が堂々巡りだったり、テンポが悪いなあとか思ったりしてしまいましたが、ラスト3冊(9~11巻)がめちゃくちゃに良かった。悪人ヅラという設定も、根深い過去があったり、自然と周囲の人間が内面で判断していく展開がたまらなく好きです。

最終回は、終盤から徐々に私がひとりでヒートアップしてたのもあって、読後に5分間くらい泣いてました。

納得:★★★

意外性:★★★

演出:★★★★★

 

 

 

1位 エリア51 全15巻

エリア51 1巻 (バンチコミックス)

エリア51 1巻 (バンチコミックス)

 

ドラゴン、ゴブリン、イエティ、ネッシーガネーシャ、宇宙人……そんな世界中の「人ならざる者」をかき集め隔離した場所がある。そこはアメリ51番目の州、「エリア51」と呼ばれている。表にいられなくなったワケありの人間、真鯉徳子、通称マッコイは、河童のキシローを助手としてリトルトーキョーの放棄された地下鉄駅にて探偵業を営んでいる。彼女はどうやら何者かを探しているようだが……!?

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人外が棲む怪物だらけの街で探偵を営む、人間と“意思を持った銃”の、アクション・ドラマ

総合ランキングでは17位に置いた本作ですが、最終回で評価した際には堂々の1位を飾ります。ドラゴンや付喪神など、何処かの漫画で使われている空想上の生物を使い、その特性ならではの事件と解決法を描いていきます。ただ、個々のキャラクターに事情やドラマと魅力があり、生物図鑑としては終わりません。敵と味方の勢力もハッキリしていて、完成度の高いバトル漫画となっています。

最終回について。まず、作者さんは「全て行き当たりバッタリで描いた」と公言されていますが、とても信じられなかった。「最終話の、最後のページの、最後のセリフ」を、あの人物に言わせて締める。これ以上ないであろう、完璧過ぎる、胸が熱くなる終わり方でした。

納得:★★★★

意外性:★★★

演出:★★★★★

 

 

 

 

反省

評価基準に「納得」を入れたのが少し失敗でした。“誰もが納得できる最終回”は存在しないと思います。というか、評価基準3つはそもそも邪魔だったかな。

あと「ロッタレイン」はまとめるのが難しく、そこそこ妥協していまいました。どなたか、もっと上手く書いて欲しいです。

 

ありがとうございました。

 

 

かかった日数

7月30日(木)〜8月14日(金)  16日間

唐突に書き始めましたが、20だと完成まで疲れるので、ベスト15にするべきだったかもしれない。

 

 

コミックス派の自分がどの漫画雑誌にハマっているのかを調べる

 

 

こんにちは。

私は雑誌を買わないコミックス派の漫画好きですが、

いま新刊を追ってる作品を集計した場合、どの雑誌にハマっていることになるのか、調べてみようと思います。

 

 

集計対象

・今この瞬間(8月3日)をもって、最新刊まで全て買って読んでいる

・未完結である。休載中も含める

・連載終了していても最終巻が出ていなければ、カウントする(僕の中でまだ鬼滅は完結してない)

1巻しか出てないものは入れない

 

 

という感じにします。

えー…これはめちゃくちゃ少ないと思います。

いや、連載中の作品を疎んでる訳ではないのですが…毎月何かしら完結してる気がするのは僕だけですか?

漫画はちゃんとアンテナ張ってないと、どんどん置いてかれる世界に思えます。そこが最大の魅力でもあるわけですが。

 

 

-調査方法-

 

①「ベルアラート」というアプリで登録してある連載中の作品を数える

②「ツイッター」で最近の購入歴を見て、漏れがないか確認する

③作品の掲載誌を調べる

 

 

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わー、簡単。

ベルアラートは新刊の通知とか、今月の漫画代とか自動で出してくれるので、よく利用しています。

僕の予想だと4作くらいで「一番読んでる雑誌」になると思います。たぶん。買ってる数が少ないから。

 

 

 

-数えてみた-

 

早速ですが、

現在追っている漫画の、総作品数は78作でした。

 

まあうん。予想よりは多かったです。

僕が78作ということは、ツイッターのあの方やあの方は同じ条件で絞ったとして200や300は行きそうですね。凄いなあ。それを紙で集めてる方もいらっしゃる可能性もありますね?うわうわ。本棚の整理が大変だ…。

 

一巻しか買えてなくて見送ったのは

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以上の11作品。入れても良いのか。いやまあ、ここを線引きとします。

 

 

では、まずは1番買ってる出版社から

 

 

(テッテレー)

 

 

 

 

 

 

1位 講談社 26作品

 

2位 小学館 12作品

 

3位 集英社 9作品

 

4位 KADOKAWA 8作品

 

5位 秋田書店 6作品

 

 

ダントツで講談社でした。

出版社の御三家が上位を占めてはいますが、やっぱり集英社少ないですね。知ってましたが。

ここで言うことではありませんが、僕「ジャンプコンプレックス」が強くて、「ジャンプが1位」みたいな風潮に対して、たまにとてつもなく嫌気がさす時があります。多数派に回れなかった人間の末路ですね。

 

いや、面白いのかもしれないけど、絶対に1位ではないと思う。雑誌の雰囲気が自分に合わない。漫画はもっともっと…危ない。炎上する。

 

 

では、本題の「一番コミックスを買ってる雑誌」ですが………

 

 

 

こういう結果になりました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1位 月刊アフタヌーン 11作品

 

2位(同率) 週刊少年チャンピオン 5作

 

2位(同率) ハルタ 5作

 

4位(同率) 週刊少年ジャンプ 4作

 

4位(同率) ヤングマガジン 4作

 

 

 

…ハイ。

僕がいま一番買いやすい雑誌は「月刊アフタヌーン」でした。他誌と比べて、圧倒的に漫画の文明レベルが違う気はしてましたが、思ったより買ってました。

週刊少年チャンピオン」は少年誌の中では一番好きです。なんとなく。

 

いや「週刊少年ジャンプ」入っとるがな。

と、思われた方。まあ雑誌としては嫌いなのですが?無視できない?面白いやつが?たまに?あったり?です。…ハンタ帰って来てくれ。

 

とまあこんな感じに。

掲載誌は買う動機の1割くらいですね。それより表紙が4割だったり、冒頭数ぺージの内容が5割だったりします。

ありがとうございました。

 

 

 

 

-オマケ-

 

たった78作といえど、全てを掲載誌ごとに分類する作業は地獄でした。

ただまあ「似たのいっぱいある」という勉強になったので、全部載せておきます。

 

 

月刊アフタヌーン(講談社)

青野くんに触りたいから死にたい

おおきく振りぶって

スキップとローファー

天国大魔境

波よ聞いてくれ

はしっこアンサンブル

ヒストリエ

宝石の国

ブルーピリオド 

来世は他人がいい

ヴィンランド・サガ

 

月刊good!アフタヌーン(講談社)

亜人

 

週刊モーニング(講談社)

宇宙兄弟

CITY

 

月刊モーニング・ツー(講談社)

ゴールデンゴールド

レッド・ベルベット

↑パッと見て、一番面白そうな雑誌だと思いました。宮崎夏次系さんがいらっしゃった。

 

週刊少年マガジン(講談社)

不滅のあなたへ

 

別冊少年マガジン(講談社)

水は海に向かって流れる

↑これ意外過ぎて一番驚きました。コミック本のサイズからし青年漫画かと。

 

ヤングマガジン(講談社)

アンダーニンジャ

ギャルと恐竜

喧嘩稼業

私の少年

 

月刊デザート(講談社)

指先と恋々

 

コミックDAYS(無料ウェブ掲載?)(講談社)

アスペル・カノジョ

僕と妻の小規模な育児

忍者と極道

 

-ビックコミック地獄-

似たようなのがいっぱいあってマジでしんどかった。

 

ビックコミック(月2回)(小学館)

BLUE GIANT SUPREME

 

ビックコミック増刊号(年5回)(小学館)

モディリアーニにお願い

北極百貨店のコンシェルジュさん

 

ビックコミックオリジナル増刊号(隔月)(小学館)

君の大声を聞いたことがない

↑特定するのが一番大変でした。

 

週刊ビックコミックスピリッツ(小学館)

あさひなぐ

 

月刊!スピリッツ(小学館)

映像研には手を出すな!

 

ビックコミックスペリオール(月2回)(小学館)

血の轍

 

ビックコミックスペリオールダルパナ(ウェブ?)(小学館)

空腹なぼくら

 

月刊サンデーGX(小学館)

ゾン100

 

マンガワン(無料アプリ)(小学館)

血と灰の女王

 

月刊フラワーズ(小学館)

青の花 器の森

ミステリと言う勿れ

 

週刊少年ジャンプ(集英社)

鬼滅の刃

呪術廻戦

チェンソーマン

ハンターハンター

 

週刊少年ジャンプ+(無料アプリ)(集英社)

忘却バッテリー

 

月刊ジャンプスクエア(集英社)

ワールドトリガー

 

月刊ウルトラジャンプ(集英社)

ジョジョリオン

 

週刊ヤングジャンプ(集英社)

九龍ジェネリックロマンス

ゴールデンカムイ

 

月刊オフィスユー(集英社)

カフェでカフィを

 

月刊ハルタ(KADOKAWA)

A子さんの恋人

乙嫁語り

ダンジョン飯

ハクメイとミコチ

ふしぎの国のバード

 

月刊コミック電撃大王(KADOKAWA)

よつばと!

 

ComicWalker(ウェブ)(KADOKAWA)

怒りのロードショー

 

コミックNewtype(ウェブ)(KADOKAWA)

メタモルフォーゼの縁側

 

週刊少年チャンピオン(秋田書店)

SHY

ビースターズ

僕の心のヤバイやつ

もういっぽん!

弱虫ペダル

 

月刊チャンピオンRED(秋田書店)

不安の種✳︎

 

コミックトレイル(ウェブ)(芳文社)

スーパーベイビー

夜と海


週刊漫画TIMES(芳文社)

ねこだまり

 

月刊ビックガンガン(スクウェア・エニックス)

シオリエクスペリエンス


ガンガンオンライン(ウェブ)(スクウェア・エニックス)

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

 

ヤングキング(月2回)(少年画報社)

ワンナイト・モーニング

 

月刊ヤングキングアワーズ(少年画報社)

プラネット・ウィズ

 

月刊アクション(双葉社)

つぐもも

僕らの色彩

 

月刊コミック@バンチ(新潮社)

死役所

 

ヤングアニマル(月2回)(白泉社)

3月のライオン

 

月刊コミックREX(一迅社)

ニジとクロ

 

WEBコミックガンマ(竹書房)

メイドインアビス

 

月刊コミック乱ツインズ(リイド社)

カムヤライド

 

週刊漫画ゴラク(日本文芸社)

ガンニバル

 

マンガボックス(DeNA)

あおのたつき

 

 

 

たぶん全部です。

徹夜でワーッとやったので間違いあると思います。しかし、改めて並べてみると暇人じゃなきゃここまでやらない量だな。

 

追ってる作品数が多いコミックス派の方はマジで難しい企画かもしれません。注意してください。

 

 

個別漫画紹介#02 「血と灰の女王」(バコ ハジメ)

 

こんにちは。

 

第二回は

バコ ハジメさんの「血と灰の女王」です。

(縛りとして、2巻後半以降のネタバレは極力控えていく所存です)

 

 

あらすじ

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(主人公は1巻表紙のドミノという設定ですが、いち読者からすると2巻表紙の佐神善の方が近い役割を担っている気がします)

富士山が噴火して以来、日本の、そしてこの街の夜が一変した――火山灰をかぶった一部の人間達は驚異的な力を誇る闘争型ヴァンパイアとなり血で血を洗う殺し合いを開始!トップに立った者は全世界を支配するルールの中で、落ちぶれた令嬢・ドミノが這い上がる!!

閲覧注意のダークホラーバトル、開幕!!

 

 

富士山の噴火から4ヶ月、火山灰が降り注ぎ、学校が半日授業になりながらも、佐神善(さがみ ぜん)と友人・京介はいつもと変わらない平凡な放課後を過ごしていた。

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…校門の前で解体されたネコの姿を発見するまでは。

すぐにひと目からネコを離した善は、まだ息のある命を腕の中に抱え、その最期を温かく見守った。

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同日、帰宅して飼い猫が一匹逃げ出していたことに気づいた佐神善は、廃虚の中を探し回るうちに、自分のネコを解体しようとしている見知らぬ男と出会う。

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男が酒で酔っていたことを見抜いた善は、隙をみて男を攻撃し、飼い猫を救出する。

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すぐにその場を離れようとした善だったが、校門前にいたネコと同じく「生かしたまま解体された姿」を見て怒りを覚え、男を拘束し、警察へ連絡しようと試みる。

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ところが突然、男は怪物のような姿へ変身し、簡単に拘束を破ったあと、善の片腕を吹き飛ばすのだった。

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死を覚悟した善だったが、間一髪で駆けつけた少女・ドミノによって敵が逃亡したため、命を助けられる形となる。

血を流し、重症を負った善を前にしたドミノは、なぜか冷静な態度で「大丈夫」と声をかける。

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善の肉体は“ヴァンパイア”として再生が始まっていた。

 

ここまでが第一話目です。

この後、ドミノにより富士山の噴火を合図に「夜にのみ変身できる体で、王を決める戦いが行われている事実」を知り、次第に戦いの中へ身を投じていくことになります。

 

個人的な感想も挟みますと

ここまで設定が「東京喰種」に近く、私も同じ系統と思って読み進めていましたが、3巻あたりからキャラクターが増え、純粋なバトル漫画として楽しむようになりました。

後述する「変身体」や「能力」などがキャラクターを語る上で重要となり、徐々にバトルの要素が強くなっていきます。

 

 

作風

殺し合いの最中でも敵の人格や価値観を理解していくことが最大の特徴のバトル漫画と言えると思います。

 

本作の主人公の佐神善は洞察力に長けていて、相手の言動や仕草から価値観を計ったり、話し合いが通じる人間かを常に吟味し、戦闘に臨んでいます。

 

これは善が始めて“格下”を相手に戦う場面です。

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一介の読者からするとこの雑魚敵から見てとれる情報は残虐・傲慢・軽率などのマイナスなイメージが多くなると思います。

しかし、善は相手の「服装」にまで目を向け、人格を導き出していきます。

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バトル漫画は「戦って当たり前」「エゴを貫いて当たり前」な世界で、殺す人間の性格までも分析してしまう主人公。例え敵だとしても、最後まで個々のキャラクターらしい落とし所を探って散っていく展開が多いのが特徴的な作品です。

全てのキャラクターにドラマを作ることで、ストーリーに厚みを持たせており、多くの読者が惹き込まれる大きな要因となっていると思います。

 

 

魅力

本作の魅力はズバリ変身して戦うことにあります。

バトル漫画で肉体を操作して能力を強化する設定はもはやセオリーですが、血と灰の女王はまさに『変身』という言葉がしっくりくる、人間の姿とは全く異なるもう一つのデザインを個々のキャラクターが得ています。

 

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つまり『戦闘態勢に入る』という展開ひとつで、一定のクオリティの演出を生み続けることができます。

また、全てのキャラクターに共通で使える、という点がとても優れており、新キャラが登場する限りは死にづらい武器となっています。

 

特にいち推しの変身体が、

主人公の最初の戦闘相手であり、ライバル的な存在となるキャラクター・狩野京児(かりの きょうじ)。

 

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善の『羽』やドミノの『ゴム質』とも違った、『鉄』をイメージさせる、黒一色の防御重視の外観。

これで能力がまた電撃なので、バトル漫画好きの層にはたまらないスペックとなっています。

 

 

最新話でも様々な「変身体」を持つキャラクターが登場しており、その風貌から能力を推察するのがいちいち面白いので、コミックスを揃え終えた後は、マンガワンにて最新話を追っていくことをオススメします。

血と灰の女王|裏サンデー

 

 

 

というわけで、第二回は

バコ ハジメさんの「血と灰の女王」でした。

 

 

未読の方はチェックしてみて下さい。

2020年3月19日に最新10巻が発売されています。

 

 

第一回

個別漫画紹介#01 「もういっぽん!」(村岡ユウ) - 漫画に飽きるまで

 

 

去年のコミティア感想まとめ

 

こんちには。

一年以上前のツイートになりますが、見返したい時に不便なのでここにスクショでまとめることにしました。

完全に個人の記録用になります。

 

 

買った本

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全体の感想

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ここでいうプロ2冊は…

「ロッキンニュー 1巻」と「にくまん子さんの本」のことです。相変わらず偉そうに評価してます。

 

 

そこそこ良かった編 ↓

 

8位

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7位

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6位

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5位

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4位

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3位

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2位

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1位

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めっちゃ良かった編 ↓

 

4位

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3位

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2位

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1位

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おしまいです。

3位の井上とさずさんという方が商業誌で本を出されていて、見返したくなったためまとめてみました。1位の方は今のところデータがありませんので、これを機に少し調べてみようと思います。

 

ツイッターのアカウントへいきなりDMを送ってしまいコンタクトの取り方として大失敗だった気がしますが、「booth」というアプリで下巻を買うことができました。

金黒心中 下 | めっそり https://booth.pm/ja/items/1533205 #booth_pm

 

やったーー!!

 

 

追記:下の感想です。

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ブーストという機能で千円上乗して購入させていただいたからか、メッセージ付きのイラストを頂きました。

「なら俺もー」となる事態を防ぐためツイートはしませんでしたが、今考えると作者さんに直接お礼を言った方が良かったのか。同人作家さんとの距離が分からない。失敗したかな。

 

作品自体はとても面白かったです。

プロの方と比較しても何ら遜色ないクオリティに感じました。またどこかで読みたいなあ。

 

 

個別漫画紹介#01 「もういっぽん!」(村岡ユウ)

 

こんにちは。

個別でひとつの作品を紹介する記事は「文章のレベルがモロに出る」ため苦手なのですが、連載中の作品の書き方としては最適に思えたため、練習がてら書いていけたらと思います。

 

 

『個別紹介シリーズ』リンク

個別漫画紹介#02 「血と灰の女王」(バコ ハジメ) - 漫画に飽きるまで

 

 

第一回は

村岡ユウさんの「もういっぽん!」です。

(縛りとして、第二話目以降のネタバレは極力控えていく所存です)

 

 

あらすじ

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(右下が主人公です)

中学最後の大会で結果を残せず、柔道をやめるつもりだった、園田未知(そのだ みち)。でも、親友の早苗(さなえ)や、最後の対戦相手だった永遠に誘われて、高校でも続けることになり…? 一緒、だから楽しい。わたしたちの青春柔道ライフ、はじまる!

 

 

第一話で中学生最後の試合に臨む園田未知。

部員は未知を含めて二人しか居らず、もう一人の部員である早苗も中堅で負けてしまったため、チームとして負けが決まっている敗戦処理を任される形となってしまう。

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逆に肩の荷が下りた、と普段通りの気合で臨む園田未知の前に立ちはだかったのは、対戦校の大将・氷浦永遠(ひうら とわ)。

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持ち前の明るさで試合のペースを掴み善戦するも、氷浦の実力に敗れてしまう園田未知。

どこか心残りがあるようにも見えるが、もとより中学で引退を決めていたため、数ヶ月後には、早苗と共に新たな高校生活に胸を踊らせていた。

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しかし、何やら騒がしい武道場に足を運ぶと、

そこには「柔道部の廃部」を防ごうと畳を死守する氷浦永遠の姿があった…!

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終わりを迎えたかと思われた彼女たちの柔道ライフが、再び動き出す…!

 

 

 

作風

他のスポーツ漫画と明らかに違う点は突出した天才が居ない、ということです。

 

普通に柔道の上手い下手はあっても、あくまでベースは「女子高生の部活」の範囲を守っていて、柔道スタイルに人柄が出ていたり、試合のあとに他校の生徒と柔道以外のトークがあったり、

柔道の強さ(上手さ)とは別の軸

で話が展開されていきます。やる気はもちろん漲っていますが、一般的なスポーツ漫画での"勝利へのこだわり"よりも、"全員での勝利"や"チームとしての強さ"を重視していて、安心してコメディとして楽しむことができます。

 

ただ、かつてない強敵が登場したりする場面は思いっきり個人戦で、両者の熱量がぶつかり合う激しいバトルも描かれています。

スポーツ漫画として焦っておらず、コメディを交えながら確実に展開を進めていくのも特徴的です。とても気持ちのいい王道作品に思えます。

 

 

 

魅力

この作品の最大の魅力は見開きの多さと、その質です。

 

私は電子書籍で購入していますが、技の入りから決まるまでの演出がたまらなく綺麗に思えます。

 

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技を展開させる勢いのあるコマ割りと構図

技を決める見開きの描き込みと技術

 

これらの技術は選手が入場する場面などでも使われていて、一気に読者の気分を高揚させる、電子書籍でダラダラ読んでいた読者の息が止まる、素晴らしい演出だと思います。

 

ページの描き込み量を少なくして、読者を疲れさせないためのクリアな演出も存在しますが、やはりここ1番の描き込み量がすごい漫画は、買って読む分には満足度が高く感じます。

 

 

というわけで、第一回は

村岡ユウさんの「もういっぽん!」でした。

 

 

未読の方はチェックしてみて下さい。

2020年7月8日に最新8巻が発売されています。

 

 

漫画好きが選ぶオススメのアニメ

 

こんにちは。

漫画作品のメディア化の評価というと、実写映画化のイメージが強いと思いますが、実はアニメ化にも当たりハズレがあります。

アニメは漫画よりも客層が幅広く、原作を未読の方もアニメから入るパターンも多いため、アニメ化の成功については様々な見解があると思います。

 

今回はアニメもちょいちょい見る漫画好きが

「原作のイメージ通りに作られてる」と思った作品をピックアップしていきます。

 

 

・評価のポイント(星5段階)

作画→作画のクオリティについて

テンポ→ストーリーの再現具合や構成

キャスティング→私の好み。1番重要な点です

 

 

今回は、好きだったアニメ化だけを紹介してみます。

 

 

 

1. ワールドトリガー 全73話

制作:東映アニメーション

作画:★★

テンポ:★

キャスティング:★★★★★

総合点→60点

作画もテンポも良いとは言えないと思いますが、原作が非常に面白く内容が濃いため、若干薄められた程度では魅力が消えませんでした。

キャスティングもイメージ通りで割と好きなアニメです。流石にアニメオリジナルの長編は見ていませんが。

 

 

 

2. 俺物語‼︎ 全12話

制作:マッドハウス

作画:★★★★★

テンポ:★★★★

キャスティング:★★★★★

総合点→90点‪

原作の魅力を引き出せているアニメだと思います。ところどころ欠けているエピソードはありますが、軸となる部分は抜けていませんでした。

惜しくもラスト手前までしかアニメ化されていないため(それでもよくまとまっている)、2人のその後が気になる方はコミックスをお買い求めください。

 

 

 

3. ピンポン 全11話

制作:タツノコプロ

ピンポン(1) (ビッグコミックス)

ピンポン(1) (ビッグコミックス)

 

作画:★★★★

テンポ:★★★

キャスティング:★★★★★

総合点→80点

原作が屈指の傑作でもあるため、かなり面白く仕上がっていると思います。独特な作画の再現や作中の中国人キャラに中国語を喋らせるなど、制作側の細かなこだわりも窺える。

ただ1〜2話分尺が余ったためか、引き伸ばしが少し存在します。アニメのヒロインは原作には登場しないんですよねー。やや気にはなりますが、アニメから入る分には全く問題ないと思います。

 

 

 

4. ジョジョの奇妙な冒険

1〜5部 全152話

制作:デヴィッドプロダクション

作画:★★

テンポ:★★★

キャスティング:★★★★

総合点→75点

正直、よくやりきったな思います。ジョジョの世界観は自由気ままで、舞台は移り変わり続け、新キャラは増えては減り、ほぼ全員が独特なデザインのスタンドを所持しています。

中には作画が崩れていたり、話のテンポが悪いなと思う回も存在しますが、ジョジョという作品に対する制作の愛はひしひしと感じました。6部はニーズが低いのでやらないんじゃないかな。

 

 

 

5. 宝石の国 全12話

制作:オレンジ

宝石の国(1) (アフタヌーンコミックス)

宝石の国(1) (アフタヌーンコミックス)

 

作画:★★

テンポ:★★★

キャスティング:★★★

総合点→70点

宝石の国」は熱狂的なファンが一定数存在する作品、という印象で、私もその中の1人だと自負しています。作画が3Dということで原作のイメージから大きくかけ離れたように感じました。

しかし、中身の方はしっかりやってくれているので、アニメから入るのも有りに思えます。主演の黒沢ともよさんはよく存じ上げておらず微妙な評価でしたが、フォスが激昂するシーンの演技を見て好きになりました。

 

 

 

6. 監獄学園 全12話

制作:ジェー・シー・スタッフ

作画:★★★★★

テンポ:★★★★★

キャスティング:★★★★★

総合点→95点

面白かったです。監督の水島努さんは「よんでますよ、アザゼルさん」も手掛けている方で、下ネタへの情熱の大きさが窺えます。作画のクオリティは常に高く、キャストもアホみたいな台詞を狂った様子で演じていた。

図体だけのドMキャラ「アンドレ」の演技が特に熱が入っていて、調べてみたら「ジョジョジョナサン・ジョースター」と同じ興津和幸さんでした。“本当の紳士”を目指していたはずの彼が、何故こんなことに。

 

 

 

7. モブサイコ100 全25話

制作:ボンズ

作画:★★★★

テンポ:★★★

キャスティング:★★★

総合点→80点

制作のボンズは非常に実力のある会社で、あの神アニメ「鋼の錬金術師」も生み出しています。ストーリーがやや緩む時もありますがアクションシーンの迫力が凄まじく、再現度以前に映像としての見応えがたまりませんでした。

ただ原作者ONEさんとの作画イメージとはややズレがあり、前述したアクションと合わさり原作とは違った良さを感じました(内容は割と忠実)。主人公のキャスティングが微妙に好みでなく、少し惜しかった。

 

 

 

8. つぐもも 全24話

制作:ゼロジー

つぐもも : 1 (アクションコミックス)

つぐもも : 1 (アクションコミックス)

 

作画:★★

テンポ:★★★

キャスティング:★★★

総合点→65点

アニメ化に向いているように思えて難しい作品だと思っています。作者の嗜好による病的なまでのお色気シーンの多さ、かつ刹那的なアクションを得意とする確立された画力。アニメでの表現はその2つの変換が課題となります。

作画は及第点で、内容の薄いコメディ部分を丁寧にこなしているので好感がもてます。ただキャスティングがところどころ得意でなかった。全体としてはよくやっていると思います。

 

 

 

9. ハクメイとミコチ 全12話

制作:Lerche

ハクメイとミコチ 1巻 (HARTA COMIX)

ハクメイとミコチ 1巻 (HARTA COMIX)

 

作画:★★★★★

テンポ:★★★★★

キャスティング:★★★★★

総合点→97点

かなり良かったです。もとの作風がのんびりとしたコメディなので序盤で視聴者を引き込むような仕掛けはありませんが、1話完結型のエピソードを30分という尺の中でテンポを崩さず綺麗に収めています。

キャスティングも文句なしで、歌手の「コンジュ」役の悠木碧さんが歌う曲がとても良かった。個人的な好みですが、本編の終わり数秒にエンディングの前奏を被せる演出、アニメで1番好きです。

 

 

 

10. 斉木楠雄のΨ難 全48話

制作:EGG FIRM & ジェー・シー・スタッフ

斉木楠雄のΨ難 1 (ジャンプコミックス)

斉木楠雄のΨ難 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:麻生 周一
  • 発売日: 2012/09/04
  • メディア: コミック
 

作画:★★★★

テンポ:★★★★★

キャスティング:★★★★★

総合点→93点

良いアニメでした。ギャグアニメはテンポが難しいように思えますが、かの名作「ギャグマンガ日和」と同じくキャラクターが早口で喋ることによって、ダレずにネタを消化しています。

流石にストーリーは原作からやや抜けがありますが、最終回も含めてほぼ再現しきっています。またキャスティングが最適解で、主役の神谷浩史さんの早口が心地良かった。楠雄の父と母の配役も大好きです。

 

 

 

11. ハイスコアガール 全24話

制作:ジェー・シー・スタッフ

ハイスコアガール(1) (ビッグガンガンコミックススーパー)
 

作画:★★★

テンポ:★★★★★

キャスティング:★★★★

総合点→89点

なかなか良いアニメでした。作画が3Dということで原作のイメージからやや離れていますが、もともと凝った見た目をしていないキャラクターが多く、かつ表情の移り変わりも激しくないので、有りな戦法に思えました。

ゲーム画面の再現(というか実物の映像なので漫画以上)は素晴らしく、ストーリーも最終回まで難なくこなしています。やや癖があるとすれば途中参加のヒロイン・日高のキャスティングで、まあ難しいのかなと思いました。嫌いではないです。

 

 

 

12. ヴィンランド・サガ 全24話

制作:ウィットスタジオ

作画:★★★★★

テンポ:★★★★★

キャスティング:★★★★★

総合点→96点

非常に良くできたアニメだと思います。5〜6話の過去編には若干オリジナルストーリーがあるようですが(見てて気づかなかった)、最新巻まで追っている読者なら「幼少期編の補正」はこの作品に限り、絶大な破壊力を持つことは想像に容易いと思います。私は泣きました。

欠点らしい欠点がなく、各話の冒頭をテーマごとに雰囲気を演出し、絶妙な引きで終わる。キャラクターの価値観が大きく揺らぐ場面では音を消し視野を広げ、ひたすらに作品のイメージに忠実に沿っています。キャスティングも完璧でした。

 

 

13. ドロヘドロ 全12話

制作:MAPPA

ドロヘドロ(1) (IKKI COMIX)

ドロヘドロ(1) (IKKI COMIX)

 

作画:★★★★★

テンポ:★★

キャスティング:★★★

総合点→78点

1話目はかなり上手いことやっているのですが、2話目以降が急ぎ足というか尺を考えすぎというか、コメディ>ミステリーな作品だと思っているので、もう少しのんびりやって良かった気がします。正直、原作でもストーリーは曇っている部分が多く、話を再現するだけでも困難を極めると思います。

キャスティングも微妙に好みでなかった。主役カイマンの高木渉さんは良い意味でイメージ通りなのですが、幅が狭く固定されている気がしました。煙さんと恵比寿も惜しい。逆にニカイドウ・心・能井は好きだったりするので、総合的な評価が難しいアニメです。

 

 

 

14. 波よ聞いてくれ 全12話

制作:サンライズ

作画:★★★★★

テンポ:★★★★

キャスティング:★★★★★

総合点→97点

これは凄かったです。まず第一印象が「これをアニメ化するのか」「まだドラマ化向きじゃないか」といった、類を見ない不気味な挑戦への警戒でしたが、もともと“喋り”を魅せる漫画であり、キャストの力が等身大で作品の面白さに直結する、アニメで大勝負できる題材でした。

キャスト陣と並んで構成も素晴らしく、1話目の冒頭が「8話目の中盤」へ繋がるなど、原作を忠実かつ、アニメ映えするように変換していました。ただ最終話が完全にオリジナルで攻めていて、大きな賭けに出たと思います。個人的には原作ファンをも黙らせるクオリティに感じましたが、忠実にやって欲しかった思いもあったため1点下げました。

 

 

 

 

 

番外

オリジナルアニメ編

漫画原作でない、オリジナルのアニメも少し紹介します。

 

 

1. けものフレンズ 全12話

制作:ヤオヨロズ

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様々な動物が擬人化した姿を持つ「フレンズ」たちのドタバタ冒険コメディ

もはや知らない人は居ないであろう、一大ブームを巻き起こした傑作アニメです。「目を覚ましたら自身に関する記憶がなくなっていて、親切なフレンズ達に世界を案内してもらう」といった心踊る導入部分も重要ですが、何と言ってもキャストの力が大きいと思います。

特に主役のサーバル(尾崎由香さん)の存在は大きく、彼女の発声する「すっごーい!」や、「たのしー!」「なにこれー!」といった、現代の殺伐とした日常からかけ離れた素直な感性は、多くの視聴者へ癒しを与えていたと思います。個人的に1話目でハマれなければ切って良いアニメに感じます。

 

 

 

2. SSSS.GRIDMAN 全12話

制作:TRIGGER

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失った記憶と、一台のPCから囁かれる「使命」。怪人から世界を守るバトルアクション

ストーリーもそれなりに面白いのですが、アニメとしての構図・演出面が飛び抜けて優れていた作品に感じました。ひとりの少年を介して覗く「当たり前に消費してる景色への違和感」や、「断片的に情報を開示し、視聴者を引き込んでいく演出」など、映画的な画面の魅力が止まらなかった。

また、敵の設定も凝っていて、「倒せば話が終わる」特撮ではなく、12話掛けてキャラクターを救いたくなるような濃い人物描写を重ねています。思いのほか話の風呂敷がどんどん広がっていく仕様で、最終話で全て回収できるのか不安ではありましたが、個人的には悪くないまとめ方だと思います。

 

 

 

3. ケムリクサ 全12話

制作:ヤオヨロズ

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廃墟が広がる世界で「赤虫」と呼ばれる怪物を倒しながら、水を探して生きる3人の姉妹の冒険譚

けものフレンズから2作目で、たつき監督の実力が露わになった作品です。おそらくですが、先ず最初に“世界観や設定”を考え、次にそこへ順応した“キャラクター”生み出し、最後に第三者(主人公)を組み込んで、「前者二つを壊さないように話を進める」のが当監督の得意戦法に思えます。

自由気ままにキャラクターが喋る展開がとても楽しく、コメディとして高い次元に位置すると思います。中盤は伏線を張っていく回なのでやや緊張感に欠けるかもしれませんが、終盤は熱い展開続きで涙が溢れました。また1話目で度肝を抜かれましたが、BGMのセンスがめちゃくちゃに良い。

 

 

 

4. ゾンビランド・サガ 全12話

制作:MAPPA

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各時代のアイドル候補を集めた伝説のグループ(全員ゾンビ)の佐賀県PRコメディ

冒頭の壮絶なギャグシーンが印象的です。「アニメ歴史を変えてやる」といった恐ろしい作為が滲み出ています。私が本格的にハマったのが第2話からで、ここから「ライブ」の魅力が出てきます。ややネタバレになってしまいますが、最初に歌う曲がまさかのラップで、突然に差し込まれた聞き流せない曲のクオリティに脳がバグを起こした。

序盤以降はコメディ要素が強く、各メンバーに焦点を当てながら個別のエピソードを展開していきます。内容は多種多様ですが、ほぼ全てのオチでそのキャラクターの持ち歌が誕生します。プロデューサーの宮野真守さんが常に良い味を出していて、一貫して話を面白くしているキャラクターですので、彼を好きになると最後まで抜け出せなくなると思います。

 

 

 

 

以上です。

所持している漫画のアニメ化は基本追っているので、今後も好きなものがあれば更新していきます。

オリジナルアニメはほとんど見ていないので、上の4作で全てになりそうです。ルルーシュは少し見てみたいかな。