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漫画に飽きるまで

漫画について

【漫画記録】2018年12月〜2019年10月に読んだ面白かった35作

 

こんにちは。


以前は3~4ヶ月ごとに更新していましたランキング記事でしたが、筆者が就職してから余裕が消滅し、すっかり停滞していました。

 


特に理由はなく11ヶ月ぶりの再開となります。

 

 

 

35位 EDEN 全18巻

正体不明の硬質化ウイルスにより、人類は世界人口の15%を失った。20年後、人類は復興を始めるが……。

人類はリセットされるべきなのか否か。神に、地球に、人類が試される――。その惨劇の最中に、人類が“選択”した未来とは? 遠藤浩輝が容赦なく描く、生と死のSF譚!

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政治、民族、宗教を交えた、地球規模の革命戦争アクション。かなり難解なストーリーでした。

キャラクターの描き方は上手いのですが、特にどの人物を中心に話が回る訳でもなく、独自の視点で話が進められています。

全体のストーリーは骨太で、結構楽しめました。ただ情報量の多い漫画あるあるなのか、読後感が少し釈然としなかった。割とキャラクターが死ぬ漫画ですが、死亡描写がおかしい。立ってたり…歩いてたり…「なにかセリフを与えてやれよ」と思った。

 

 

 

34位 マテリアル・パズル 全20巻

100年以上前に起きた惨劇の後、不老不死の身体に3つの魂を共有することになったティトォ/アクア/プリセラ。修行の日々を経て、彼らは究極の力である魔法(マテリアル・パズル)を扱うまでになった。

一方、辺境の村に生えた巨大茸を退治するため、村一番の強者・少年ミカゼは魔法使いを探し始める。

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強大な敵組織を倒すために奮闘する魔法使いのバトルファンジー

1〜2巻までの展開の動かし方が神懸かり的で、ハンターハンターの再来を予期しました(僕はハンターハンターは世界で1番面白い漫画だと思っています)。

設定をネタバレすると、主人公は1人ですが、「中身」に3人の人格を宿しています。3人同時には戦えず、交代で登場してくるルールです。ヤバイでしょ。もう面白い。

ただ後半はキャラクターの扱いがかなり下手(と感じました)で、持て余しているのが辛かった。未完ですが続編は読まないかな。ギャグセンス有り。

 

 

 

33位 レッド・ベルベット 既刊1巻

レッド・ベルベット(1) (ワイドKC)

レッド・ベルベット(1) (ワイドKC)

 

多田由美史上最長の連載作、待望の単行本化!

亡き母が残したケーキ店のレシピを集めるアール。
窃盗団と関わり、抜け出すことのできないランディ。

ロサンゼルスを舞台に、問題を抱えながら支え合い、 明日に希望を求める二人。

きっとなんとかなるよ。

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ロサンゼルスを舞台にした2人の無力な学生のスクールライフ。

かなり説明が厄介な作品です。強烈に面白いという訳ではないのですが、演出が上手い。海外ドラマをそのまま漫画に落とし込んだような、不思議な魅力を秘めています。

ちょっと解明を試みました。

1つは安定した作画、もうひとつは会話の自然さだと思います。

「昨日は眠れなかった」

「全然寝てないのか?」

「うん」

「俺に電話くれたら寝かしつけにいってやったのに」

基本マンガの会話は短く済ませるのが主流となっているため、「眠れなかった」に対するベターな回答は「大丈夫か?途中で寝るなよ」と会話を切り上げる方に向かうと思います。

会話を反復することによって展開の速度は落ちますが、その分の相手への気遣いが表現されている気がします。

 

 

 

32位 僕らの色彩 既刊2巻

僕らの色彩(1) (アクションコミックス)

僕らの色彩(1) (アクションコミックス)

 

高校生の井戸田宙はクラスメイトの吉岡健太に片想いする、ゲイの高校生。
幼馴染の仲村奈桜にも秘密にしていたが、「ホモなんて気持ち悪い」と 友人達とふざけあう吉岡の姿にショックを受け、 学校を飛び出してしまう。海辺で佇んでいると、 年配の男性から突然「好きだった」と告げられ…。

"当たり前"が誰かを傷付ける――
心ヒリつく青春ドラマ。

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『弟の夫』の作者が描く、ゲイの人々の生き方を説く青春ドラマ。

『しまなみ誰そ彼』などの若い世代のゲイを扱う漫画はそんなに知らないので、密かにその答えを期待している作品。『弟の夫』よりも直接的に性問題に触れており、"カモフラージュ"で異性との恋愛を考えて姿など、痛々しく思います。

様々な問題を抱える登場人物たちがみんな幸せになる道はあるのか。特に両親がどのように干渉してくるのか気になっている部分です。

 

 

 

31位 パンダ探偵社 既刊1巻

パンダ探偵社 1 (torch comics)

パンダ探偵社 1 (torch comics)

 

不治の病でパンダ化しつつある半田と、先輩・竹林の探偵物語。変身病患者の切なくも救いある決断を描くアン・ヒューマン・ドラマ。

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体がパンダになっていく新入社員を迎えた探偵事務所のヒューマンドラマ。

ギャグかと思いきやその設定でしか発生しない事件を捉えたハートフルストーリーでした。様々な動物が登場し、その個性を学んでいく事ができます。

発売当初はかなり話題になったものの、作者が急病のため連載中断。少し続きが見たかった。

 

 

 

30位 ギャルと恐竜 既刊2巻

ギャルと恐竜(1) (ヤングマガジンコミックス)

ギャルと恐竜(1) (ヤングマガジンコミックス)

 

ノリで始まった恐竜とのルームシェア!フツーにご飯食べるし、オシャレも楽しむ恐竜だから、ギャルといっしょの生活だって結構イケる。ムズかしいことはよくわかんないけど、毎日が楽しければ問題ナイっしょ!雑誌掲載用にギャルたちに描いてもらったロゴも収録なんで、よろ。

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ギャルと恐竜の同棲ライフ。

もう説明しようがないのですが…ギャルと恐竜の2人(?)暮らしの漫画です。主にバイト先と家で話が展開され、奇跡のような緩さによってオチが成立しています。

漫画の形もそこまで好きでもないのですが、まあ買っていいかなと思って読んでいます。

 

 

 

29位 メランコリア 全2巻

メランコリア 上 (ヤングジャンプコミックス)

メランコリア 上 (ヤングジャンプコミックス)

 

ショートストーリーの名手・道満晴明が描くメランコリックオムニバス! 世界の終わりが近づく中、人は何を思うのか!? 楽しいだけじゃ、穏やかなだけじゃ、幸せなだけじゃ、人生はつまらない。「憂鬱」それは甘くて苦い蜜の味──…。

読むほどに絡み合っていく、巧妙なストーリーギミックとじわじわと心を侵すメランコリックな物語!!

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読むと繋がる終末ショートショートコメディ。

相変わらず道満晴明さんの良さが出ています。下ネタで濁され気味ですが、ストーリー構成はかなり上手い。コメディという擬態に騙されてはいけません。

もう少し褒めたい気持ちもあります。しかし、私どもは『ニッケルオデオン』の存在を知ってるので…どうしても比較してしまう。

 

 

 

28位 東京心中 全2巻

東京心中(上) (EDGE COMIX)

東京心中(上) (EDGE COMIX)

 

TV業界に入りたての新米AD、宮坂絢(みやさか けん)は厳しい先輩ディレクター、矢野聖司(やの せいじ)の下で働くことになる。現場は厳しく、悪態と暴言は当たり前、こき使われた挙げ句に辞めることを考えるが、ある日、映画の話をする矢野が見せた笑顔にふと魅せられて…。

新人AD(年下ワンコ攻) × 先輩上司(美人オッサン受)の3歩進んで2歩下がる、テレビ業界ワーキング・ラブ、始まりの巻!

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職場でキスするテレビ業界BL。

男性も入りやすいBL作品に感じました。そこまで直接的な描写はないですし、どこまで本気かわからない『性に無頓着』な上司の魅力も楽しめました。

長編シリーズの冒頭をかじっただけですので下手な事は言えないです。またBL欲しくなったら続き読むかも。

 

 

 

27位 忘却バッテリー 既刊5巻

忘却バッテリー 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

忘却バッテリー 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

中学球界で名を馳せるも野球から遠ざかっていた天才たちが都立の野球無名高校で偶然集結。

完全無欠の剛腕投手・清峰葉流火(きよみねはるか)。その相方(バッテリー)、切れ者捕手の“智将”要圭(記憶喪失により現在、素人!)。そして、かつて2人に敗れ散った者たち…。巡り合い、再び動き出す彼らの高校野球ストーリーがいま始まる!!

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野球の記憶を全て忘れた『天才捕手』と、かつて対戦相手たちが集うスポーツコメディ。

ギャグセンスあって笑いました。コメディの部分は割と好きなのですが肝心の野球の部分がかなり疎かになっていて、ストーリーの構成が心配になっている作品。

5巻まででちゃんとした試合がないのは個人的にかなりマイナス点なので、いよいよアクセルかけないとマズイ気がする。

過去作『ブタイゼミ』が苦手で読んでいませんでしたが、同じ作者でここまで作風が変わるのも珍しいと思います。画力は確かです。

 

 

 

26位 世界は寒い 全2巻

世界は寒い(1) (FEEL COMICS swing)

世界は寒い(1) (FEEL COMICS swing)

 

女子高生の殺人計画――「殺したいやつが居ない人間なんか居ねえだろ?」それは、閉店間際のフードコートに忘れられていた。紙袋に入った拳銃を拾ったのは、バイトの女子高生6人組。

突然手に入れた武器を前に、彼女たちは思い浮かべる。裏切られた元カレ、生き別れた父親、支配的な母親――あるいは自分自身。自分たちの世界をより良くするために、消えてほしいと願う人間を…。

「女子高生がひとを殺すなんて誰も思わない。これってチャンスじゃないの?」

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実銃を拾った女子高生たちのそれぞれの人間関係に着目する青春ドラマ。

ポエムに近いモノローグを連発する作者さんで、そこが好きになれればウケると思います(僕は好き)。拳銃の要素は『天気の子』程度の存在感しかなく、「要るのか…?」と思いつつも各キャラクターの生活背景をスムーズに描くのに役立っています。

サスペンスというよりもコメディ。ダラダラした女子高生たちのちょっとした"過去の闇"を楽しむ作品に感じました。

 

 

 

25位 好奇心は女子高生を殺す 全2巻

好奇心は女子高生を殺す (1) (サンデーうぇぶりSSC)

好奇心は女子高生を殺す (1) (サンデーうぇぶりSSC)

 

女子高生よ、“すこしふしぎ”を迎え撃て! 『世界一好奇心旺盛なのは女子高生なんだよ。』 土星人、幽霊、死神、サンタにヒーロー、ゼリー人間!?

日常はいつも"すこしふしぎ"で溢れてる…… ノーテンキなみかんとクールなあかね子の2人が送る、 宇宙規模の放課後をご覧あれ♪

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女子高生2人が非日常的を体験するSFコメディ。

1話完結型のアイディア集。キャラクター2人とそこまでノリが合わずハマれていない部分はありますが、毎度描かれる可愛いアイディアは確かな読後感をくれました。

2巻だけ電書限定販売です。読み終わった後にまた"見返して"しまう設定になっているので、作者は本当に仕掛けが好きなんだなと思う。

 

 

 

24位 マンガに、編集って必要ですか? 既刊2巻

マンガに、編集って必要ですか? 1巻: バンチコミックス

マンガに、編集って必要ですか? 1巻: バンチコミックス

 

漫画家・佐木小次郎(45)はキャリア8年目の中堅漫画家。……と言えば聞こえはいいが、この出版不況、ここらで一発当てとかないと次がやばい、そんな正念場に立たされている。

そんな時、新しく担当についたのは、マンガ編集1年目の新人女性編集者・坂本涼(24)だった……。

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打ち合わせが無駄に長い編集と帰りたい漫画家のコメディ。

不思議なテンポを持っており、先の展開が読めないワクワク感が面白かった。漫画好き、漫画家の価値観を広く揺らす作品となっています。

ただ2巻で全て出し切ったように思えるのですが気のせいでしょうか。3巻でどのようなテーマにしていくのか皆目検討がつかない。

 

 

 

23位 ねこだまり 既刊2巻

ねこだまり 1巻 (ラバココミックス)

ねこだまり 1巻 (ラバココミックス)

 

仕事で疲れて、帰宅…でも、ドアを開けるとそこは3匹のネコが暮らすもふもふパラダイス!? 

お疲れOLの誰かさんは個性的な3匹の猫たちと同居中。食事の邪魔はされるし、掃除も大変、さらにつれない彼らの態度に一喜一憂。振り回されっぱなしの毎日だけど、やっぱり幸せなのでした。猫飼いあるある満載のいいネコたっぷりゆるゆるコメディー!!

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ネコとOLのゆるコメディ。

僕はネコ飼ったことないし触れないのですが、著者の漫画が大好きなんで、正直なにを描かせても面白くなると思っています。

構図からページ単位の視線誘導まで、意識的か無意識的か、僕の中で全てが完璧なんです。

OLキャラもお色気が強すぎないので、どなたでも楽しめる作風になっていると思います。

 

 

 

22位 カムヤライド 既刊2巻

カムヤライド 1 (乱コミックス)

カムヤライド 1 (乱コミックス)

 

天孫降臨から200年。強大な力を持つ国津神(土着神)のもと、 有力な豪族たちがそれぞれの領地を治めていた時代を経て、 国津神を封印したヤマト族の王が列島を統べる古墳時代

内乱の時代も終わり、日本中に平和が訪れていたのだが……。

封印されていた国津神を覚醒させる謎の人物によって、 日本各地に叛乱の火種が撒き散らされていた。

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各地で『国津神』を解く者と、被害を食い止め封印するカムヤライドのアクションアドベンチャー

ノリは思いっきりジャンプです。

しかし作画が白、黒、トーンの3色を基調とした脳を揺らすコントラストで、久正人さんのオシャレ魅力全開となっています。

1巻の4ページ使って"跳ぶ"シーン、好きが止まりません。キャラクターデザインも格好良さのポイントを抑えた『特殊』さ。

漫画に新たな可能性を感じさせてくれる作品です。

 

 

 

21位 ゾン100 -ゾンビになるまでにしたい100のこと- 既刊3巻

ゾンビ増殖でブラックな人生変わった!

汚部屋でゾンビ映画を観て「会社に比べりゃ天国だよな」とつぶやく男・天道輝(24)は、かなりのブラック企業に入社して3年目。憧れの経理・鳳さんへの恋もままならず、いよいよ正常の向こう側に踏み込んでいた。

ある朝、管理人が住民を「食べて」いるのを皮切りに、街ではゾンビが増殖開始。迫る死者たちに追われる輝が感じたのは……

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世界がゾンビで溢れて初めて始まる、脱サラした主人公が第2人生を謳歌するアクションコメディ。

1巻からの展開の運びが見事な作品です。嬉しそうな顔で終末を迎える主人公にホッコリしました。

ただ2〜3巻も悪くはないのですが、コメディが緊張感を打ち消し、少し相性の悪さを感じました。振れ幅が広がると面白いかもしれない。

個人的に人物の作画がめっちゃ好きなので気長に追っていこうと思っています。

 

 

 

20位 ほぼほぼほろびまして 既刊1巻

ほぼほぼほろびまして 1巻: バンチコミックス

ほぼほぼほろびまして 1巻: バンチコミックス

 

人類は敗北した。人間を襲う異形の化物へと変異した人々は街をさまよい、文明は崩壊寸前、逆転は望み薄。人類は、ほぼほぼ滅んだ。そんな世界で生きる、1組の親子がいた――。奇才、吉沢緑時が描く、新たなディストピアの世界へようこそ!

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ゾンビから身を隠して生活する親子のサバイバルアクション。

コマを広く取り、開幕をいきなり上空からの"風景"で始めるなど、やや他の作品にはない演出が存在します。

文字が少なめで絵で引っ張るため、手を止めることなく完走できました。ゾンビのデザインもあまり見ない気持ち悪さ。

世界観の情報開示が絶妙で、その辺の凝り具合のバランスが肝だと感じました。今後への期待が高まります。

 

 

 

19位 血の轍 既刊6巻

血の轍(1) (ビッグコミックス)
 

母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!

読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!

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息子を溺愛するあまりマトモな思考ができなくなった母親のサイコホラー。

結構好きです。作者は「人物の表情で怖がらせてやるぞ」という気が満々のように思えますが、僕は人物の表情が怖くて泣きそうになりました。

文字数少ないのでめちゃくちゃ速く読み終わります。押見修造さんの絵の表現の限界に付き合いましょう。

誰が悪人か特定が難しい。ラストに期待できる作品。

 

 

 

18位 アマゾネス・キス 既刊1巻

アマゾネス・キス 1 (torch comics)

アマゾネス・キス 1 (torch comics)

 

大手菓子メーカーに勤めながら副業で占い師をしている岡本はづきは、 ある日、自社の大ヒット商品「ボタニカチョコ」を手がけた天野純子を訪ねる。
憧れの人物との出会いを喜んだのも束の間、純子は会社を辞め新しいビジネスを始めるという。 そのビジネスとは、会員制ジム「アマゾネス・キス」。
独自のトレーニングにより顧客の「超感覚知覚力」を開発・訓練するもので……。

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人間力を高める自己啓発セミナーの会員制ジムを巡る、ホラーミステリー

90%の普通に10%の異質を混ぜると『怖い』よね。な作品。エログロは少ないのに登場人物が当然のように持ち合わせている信仰の価値観に理解が示せず、心地良い距離で置いていかれます。

人間力ってなに?占いって当たるの?

でもそれは在って『当たり前』。

リアルとファンタジーの絶妙なバランスを上手く維持しており、先の展開が微塵も予想できない作風を形成しています。

 

 

 

17位 モブ子の恋 既刊5巻

モブ子の恋 1巻

モブ子の恋 1巻

 

20年間、ずっと片隅で“脇役”として過ごしてきた田中信子に芽生えた、初めての恋心。

積極的な行動が苦手な彼女だが、勇気を振り絞って一歩ずつ距離を縮めようと努力する。ドキドキの大きさに、主役も脇役も関係ない。“主役”の恋に飽きたあなたに贈る、ささやかで爽やかな恋物語

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自分自身を脇役と思い込んでいる主人公の恋愛ストーリー。

普通、こんな引っ込み思案では恋愛なんか降ってこない訳ですが…マンガだから良いではないか!周囲の人々が善人だらけで、あり得ないほど手厚くサポートしてくれます。

キャラクターも美男美女なのはさておき、展開がそこそこ速い。ただでさえ眩しい純愛なのに、目ヂカラによる圧が凄まじく、紙面を直視できない場面が多々ありました。

1冊ごとにしっかりリターンをくれます。6巻も楽しみです。

 

 

 

16位 アダムとイヴの楽園追放されたけど… 全2巻

これは、楽園で禁断の果実を食べて、神に怒られた二人の大人のその後の物語――。

おっとりド天然系男子・アダムと、やさぐれ破壊系女子・イブの、凸凹コンビの新生活! 「モーニング」に掲載され、大きな反響を得た30P読み切り『オカリちゃんちのお兄ちゃん』を特別収録。

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子育てを知らないアダムとイヴのハートフルコメディ。

緩いコメディです。僕は既に宮崎夏次系さんの信者と化しているので一般の人がどういう感想を持つのかわからない。キャラクターが可愛いとしか言えない。

著者の短編集は4冊ほど所持していますが、本作の1巻に収録されている読み切りは格別でした。

着地点も良かったので続編とか見たい。

 

 

 

15位 CITY 既刊8巻

一文無しの大学生・南雲の行くところ必ず何かが起こる。普通のCITYに住むちょっと普通じゃない人々。彼女が走ればCITYは回る、皆が繋がる。あらゐけいいちワールド全開のガールズ・ラン・コメディ開幕!

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1つの街とそこの住人全員を取り込んだスペクタル・コメディ。

スペクタルの意味は4巻を読むと理解していただけると思います。とにかく“絵”による表現の試みがとても楽しい。ウォーリーを探せ状態の見開きは他の漫画ではまず見れない。

『日常』と比較して入る読者が多いと思いますし、そこで離れてしまうかもしれませんが、私は同じポテンシャルを秘めていると思います。

6〜7巻くらいから楽しくなってくるのでそこまで…。

 

 

 

14位 カフェでカフィを 既刊2巻

カフェでカフィを (集英社クリエイティブコミックス)

カフェでカフィを (集英社クリエイティブコミックス)

 

誰かと話をしたくなったら…。ひとりになりたくなったら…。カフェに行ってみませんか? お茶をかこめば、どこでもいつでも、そこはカフェになる。ちょっぴりユーモラスな16編を収録したショートストーリーコミックス。

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大人の恋愛多めの短編ストーリー。

僕はハマりました。思いっきりフィクションでも面白いんですけど『ちょっと有りそう』な恋愛漫画も結構好きです。

キャラクター作りが本当に種類に富んでいて、全て1人の作者から生み出されたものと考えると恐ろしくなる。

あまり見られない男女の会話劇が詰まっています。

 

 

 

13位 角の男 全2巻

角の男 1巻: バンチコミックス

角の男 1巻: バンチコミックス

 

かつて「人族」のユエには、鬼と蔑まされる種族「角族」のジャオという親友がいた。幼いころ誓った「空を一緒に飛ぼう」という夢を叶えるためユエは10年ぶりにジャオと再会する。だが、彼は人間の奴隷として過酷な労働を強いられていた。

二人は憎悪が渦巻く種族間の軋轢に巻き込まれていく――実力派作家 山うたが描く、苦しくて切ない友情の物語!

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奴隷の鬼とそれを解放させたい人間の友情ストーリー。

好きな作品です。立場の違う物同士が結託して世界を変えていこうとするのですが、障壁の多さに苦戦していきます。

『兎が二匹』と比較すると戦術的な面白さが光り、また違った良さが窺えます。

著者の「人を信じる」ことへの執着、また辛い現状をこらえる表情は、2作を通じて読者の心に刻まれていくはず。

 

 

 

12位 水は海に向かって流れる 既刊1巻

「あの人、本当は怒りたいんじゃないの?」

高校への進学を機に、叔父の家に居候することになった直達。だが最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家(叔父)、女装の占い師、ヒゲメガネの大学教授、どこか影のある25歳OLと、いずれも曲者揃い。そこに高校1年生の直達を加えて、男女5人での一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まった。

共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす25歳OLの榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁が……。

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居候先の共同住宅で起こるギスギスした日常コメディ。

まあ…前作もそうなんですがこの人は人間関係に置ける設定がかなり上手いです。「父が昔にW不倫していて、その相手の娘さんが同じ家の住人だった」という複雑なものを

知らない者・知ってる者・全てを知ってる者

に分けて話を進めていきます。誰が悪いのか曖昧な状況を作り出し、その上で面白いコメディを淡々とやる。恐ろしい。

いつか爆発する日が来ると分かりながらも核心に迫っていきます。楽しみです。

 

 

 

11位 メタモルフォーゼの縁側 既刊3巻

メタモルフォーゼの縁側(1) (カドカワデジタルコミックス)

メタモルフォーゼの縁側(1) (カドカワデジタルコミックス)

 

ふと立ち寄った書店で老婦人が手にしたのは1冊のBLコミックス。75歳にしてBLを知った老婦人と書店員の女子高生が織りなすのは穏やかで優しい、しかし心がさざめく日々でした。

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BL漫画を通して繋がる世代の違う2人のハートフルストーリー。

漫画の形が好きです。崩れない四角いコマ割りで安定した構図を見せていて、安心して読める。セリフの量も適度で『読みやすい』と快く感じる作品です。

日常の中の些細な心が動く場面を見逃さずに捉えており、丁寧な作りに愛おしさが増す。

僕の語彙力じゃ限界ですがとにかく『細かい部分に一喜一憂』するんです。こういう漫画をもっと読んで比較対象を増やさないと書けないなあ。

 

 

 

10位 ホームルーム 既刊5巻

ホームルーム(1) (コミックDAYSコミックス)

ホームルーム(1) (コミックDAYSコミックス)

 

毎日クラスで不快なイタズラを受け続けているイジメられっ子の女子高生・幸子。犯人は不明。でも、実はそんな日々もあんまり苦じゃない。なぜならいつだって憧れの愛田先生が彼女を助けてくれるから。爽やかでイケメン、そして正義感の強い先生はいつだって皆の人気者。もちろん幸子にとっては特別なヒーロー。

でも、そんな愛田先生にはある隠された“秘密”があり‥‥?異才の新人・千代が描く、戦慄の学園サイコ・ラブ!

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秘密を持つ生徒と教師のラブコメディ。

1巻から突っ走っていて「大丈夫かこの漫画…」と思っていましたが心配ご無用。常に最新巻が1番ヤバイ。

破滅に一直線で向かっていくも毎度スレスレで回避。お預けをくらうのが癖になる作品です。

サイコなキャラクター達が独自に状況を解釈していく『甘美な比喩表現』も魅力。読んでる間、頭を空っぽにして楽しめます。

 

 

 

9位 はしっこアンサンブル 既刊3巻

げんしけん』の木尾士目が新たに描く工業高校×合唱の青春物語! 声にコンプレックスを抱える藤吉晃。声変わりから極端に低い声になった彼は、「声を使わない仕事に就けるかも」という理由もあって工業高校に進学した。

しかしそこで、合唱部を作ろうと意気込む同級生・木村仁と出会う。木村は藤吉の声に魅力を感じ、「一緒に合唱やろう!!」と誘ってきた! リアルな工業高校の日常と、歌で人の心が繋がってゆく青春模様です!

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声にコンプレックスを持つ生徒が合唱オタクに触発されていく青春ドラマ。

木尾士目さんは『げんしけん』しか知りませんが好きな作者さんです。前作は非オタとオタクを自在に描き分けていましたが、本作もその多様性は発揮されています。

“合唱部"という大人数の部だからなのか序盤から大量に新キャラが投入され、その全てに『人間味』があって楽しめる。

誰から入部して仲間になっていくのか、あと前作でのお得意の恋愛は発生するのか。期待が募る最新作です。

 

 

 

8位 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 既刊15巻

高校に行けば自然とモテると思っていた黒木智子…。しかし、無残な現実が襲いかかって来る!この状況をどう打破するか?女子高生の苦悩が始まる!時々かわいいニューヒロイン誕生!?

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友達できないスクールライフ!

1〜7巻は日陰者の妬みが詰まったギャグ漫画だったのですが8〜10巻から『友達』ができて『人気者』に…百合漫画へと転向します。

ギャグとしてはそんなに面白くなく(というか見てて痛々しくて辛かった)、8巻以降から本領発揮と言えます。

ベタベタする百合というよりかは主人公を巡った派閥争いの頭脳戦がメインで、緊張感あるコメディとなっています。

大学生編あるか微妙ですがあったら嬉しい。

 

 

 

7位 弱虫ペダル 既刊63巻

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 

ママチャリで激坂を登り、秋葉原通い、往復90km!! アニメにゲーム、ガシャポンフィギュアを愛する高校生・小野田坂道、驚異の激コギ!! ワクワクの本格高校自転車ロードレース巨編!!

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ママチャリで激走する圧倒的ポテンシャルを秘めたオタクが自転車と出会う学園スポーツ。

僕はスポーツ漫画も少年漫画も好きじゃなくてあまり読ないのですが、40巻くらいから虜になっていった作品です。

レース以外は子供向けっぽい展開多いしセリフもちぐはぐで読み飛ばす場面もあります。しかし本気で競った時の『形相』は息を呑む。

63巻とは思えない作画のテンションの維持は本当に奇跡としか言いようがない。2年生編から鳴子章吉が推せます。

 

 

 

6位 ニジとクロ 既刊1巻

ニジとクロ (1) (REXコミックス)

ニジとクロ (1) (REXコミックス)

 

白黒はっきりしないと気がすまない女子大生・白星クロエが保護したのは、ニジイロテンゴクオウムのニジ。飼い主が現れるまでの1週間、世話をするうちにすっかり懐かれたクロ。そんなクロにニジは謎のダンスを見せるのだが、なんとそれは求愛行動だった!!

ハッピーマウスと呼ばれる鳥(?)との不思議な出会いが、クロの日常を七色に彩り始める――。

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不思議な生物を家に迎えた女子大生の日常譚。

個人的な見解ですが『よつばと‼︎』と同じジャンルの漫画ではないかと勘ぐっています。

最低限の舞台を用意して作画とキャラクターの一本勝負。他では真似できないスタイルですが、私は思いっきり和んでしまった。

巻末の新しい出会いにも心が踊る。

 

 

 

5位 愛しのアイリーン 全6巻

愛しのアイリーン[新装版] 上

愛しのアイリーン[新装版] 上

 

吹き溜まりのような寒村に突如現れた、外国人妻・アイリーン。 彼女と、彼女をとりまく人々の欲望の姿は、荒々しくも、愛おしい――。 戦後日本社会の断絶点とも言われる1995年に連載開始。 『宮本から君へ』『ザ・ワールドイズ・マイン』と並ぶ新井英樹の代表作とされる傑作マンガ、ついに復刻。

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金で買われたフィリピン人の女のド田舎ロマンス。

最初に断っておくと新井英樹さんの漫画は読者が『楽しむ』ために描かれているものではないので、オススメはしません。わかる人だけ読めばいい。

目も当てられないキャラクターを次々と生み出す著者ですが、今回の主人公は中年童貞。後半の目紛しい展開続きに全ての感情がぐちゃぐちゃになるストーリーです。

読者の心境をコントロールできる癖に『これだけは辞めてくれ』と思った事は全部やる。それが著者。

僕はドMなんでメンタルズタボロにされて嬉しかったです。

 

 

 

4位 ザ・ファブル 既刊19巻

“寓話”と呼ばれし、風変わりな“殺しの天才”が、この町の片隅にひっそりと棲んでいる──。殺しのプロとして“一般人”になりきれ!

野蛮で、滑稽な、大阪DAYS。『ナニワトモアレ』&『なにわ友あれ』の南勝久、銃撃最新作!!!

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休業中の殺し屋の大阪ライフコメディ。

シリアスで緊張感あるストーリーを期待していたのですがコメディ系の緩い魅力が強かったです。ストーリーと無関係の「ー」のリズムが中毒になる。

と思いきや18巻からまた方向性が変わりました。

僕はシリアスで攻める展開も好きですね。続きが気になって眠れないのが難点です。

 

 

 

3位 アンダーニンジャ 既刊2巻

かつて栄華を誇った日本の忍者たちは、戦後GHQによって組織を解体させられ消滅した。しかし、実は今でも忍者は秘密裏に存在しており、その数は20万人とも言われている。そして一部の精鋭忍者は国家レベルの争いごとの裏で暗躍していた。

一方で、末端の忍者は仕事にありつけないことも多く、その一人・雲隠九郎もニート同然の暮らしをしていた。しかし、そんな九郎のもとについに重大な「忍務」が‥‥!

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何故か重大任務が降ってきた下級忍者のアクションバトル。

花沢健吾さん好きです。もとより青年誌の魅力に取り憑かれた作者さんなので『バトルシーンを最小限にして』『裏で静かに風呂敷を広げて』行きます(これは少年誌と真逆のやり方では!?と1人鼻息を荒くしております)。

相変わらずかなりのスローペースなので1巻だけでは意味不明なのですが、2巻から一気に話を進めるキャラクターが登場します。

著者の中では初めて『宿敵』っぽい存在も居たりして…進化が止まらないベテラン作家さんってホント最高です。

 

 

 

2位 ヴィンランド・サガ 既刊22巻

千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の民族、ヴァイキング。そのなかにあってなお、最強と謳われた伝説の戦士が息子をひとり授かった。トルフィンと名づけられた彼は、幼くして戦場を生き場所とし、血煙の彼方に幻の大陸“ヴィンランド”を目指す!!

プラネテス』の幸村誠が描く最強民族(ヴァイキング叙事詩、堂々登場!

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傭兵として働く幼い子供のアクション革命ストーリー。

演出も構成も上手い完璧な作品です。

幼少期→傭兵→???→???と各章にテーマが定められていて、それが全て繋がっています。

長編なのにクオリティが微塵も変わらず、むしろ上がっていくようにすら感じる。積み上げた過去から滲むセリフの『重み』が違います。

アニメの出来も最高級です。

 

 

 

1位 スキップとローファー 既刊2巻

スキップとローファー(1) (アフタヌーンコミックス)

スキップとローファー(1) (アフタヌーンコミックス)

 

岩倉美津未、今日から東京の高校生!入学を機に地方から上京した彼女は、勉強こそできるものの、過疎地育ちゆえに同世代コミュ経験がとぼしい。そのうえちょっと天然で、慣れない都会の高校はなかなかムズカシイ!

だけど、そんな「みつみちゃん」のまっすぐでまっしろな存在感が、本人も気づかないうちにクラスメイトたちをハッピーにしていくのです!

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誠実な田舎女子がクラスを変えていくまっすぐコメディ。

うーん。これまた説明が難しいマンガなんですよね。いつか面白い理由を解明してみたいものです。

主人公はただ明るく元気なだけでなくて、相手に『合わせて』妥協点を探っていますし、無理に『変えよう』ともしていないんです。なのに気持ちが動かされていく。

2巻で表紙のモテ男くんが人間関係への『価値観』を語っていて、もし最終的にそれまで変えるのが目的ならば、果てしなく偉大なマンガに思えます。

 

 

 

 

以上です。

実はブログは6月からずっと書ており、記事自体が長いので時間がかかっています。

テーマは「完結済み」なのですが、「同作者なし」という今までやってなかった要素を取り入れたせいで、かなり手間取っており、今年中の完成は無理だと悟りました。

…終わるのだろうか。


あと、『それ』に加わる予定の5〜6作はこの記事から除外しています。そして短編集と単巻は追記できたらします。

 

 

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。